異世界がオタクを迎えに来た【ツイステ】

Sechsundzwanzig ページ28

Divus Crewel









あの仔犬は、よく似ていた



入学式に現れたときには目を見張ったが、隣のモーゼズ・トレインは愛猫を珍しく腕から落としている程の動揺ぶりを見せていた

周囲の目を気にした素振りを見せた後、炎を吐き出したモンスターの口を自らの手で塞いでいた
血を吐くかと思った








ディア・クロウリーから「緊急会議です、皆さん集まっていただきたい」なんて連絡が来た時は渋々出たようなものだが、なんとも驚愕の議題であった

…あの、仔犬を学園に入学させる？

さきほどすれ違ったが、俺の腰あたりしかない小さな体格をしていたぞ？？
それになぜボロボロだったんだ？？

ああ、ほら

誰も賛成などしないだろう

いや、それよりも前に付いたような傷もあっただろう


クロウリー｢これは、学園長としての命令と思っていただいても構いません
…もちろん、あの娘に関わらずとも
私、優しいので｣


脅しに半ば近いという言葉だ

優しい？どこがだ

目が笑ってないぞ





クロウリー｢くれぐれも、傷付けないように｣

｢よろしくお願いしますよ。皆さん｣


ニコリと、目は三日月を描く

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