本当の気持ちは嘘に隠して ページ14
センラさんに店を連れ出され、さっきまでの優しげな雰囲気は何処へやら…彼は私の方を見向きもせずただ手を引いているだけ。
ん?手を引いてるだけ…?手、手、て……
「セセセ、センラさん⁉て、手離してください…‼」
「ん?あー……」
センラさんは「やっと気づいた?」と悪戯に笑い、握っている手にさらに力を込めた。
「セ、センラさ……」
「えー、だってAちゃん、なるせちゃんばっかでセンラのこと見てなかったんやもん
今は俺の番。やから……このままでええよね?」
私のとの距離をズイッと詰めながら、今度は余裕そうな笑みを浮かべるセンラさん。
つくづく、この人は距離が近い。距離を詰められるたび心臓がバクバクいって正直、いくつあってもこの人に殺されるのではないかと思うほど足りない。
それを分かってるのか、更に距離を詰めてこようとするからこの人は本当にタチが悪い。
するとセンラさんはこの距離を変えず、私に質問を投げかけた。
「さっきは友達や言うとったけど……ホンマはどうなん?
なるせちゃんと付きおうてたりすんの?」
「な、なるちゃんとは本当にただの友達です…!」
「友達ねぇ……じゃあ、センラがAちゃんのこと狙ってもいい?」
「は……?」
余裕そうな笑みは変えぬままこの人はとんでもない爆弾発言をしてきた。
狙う…?狙うって……え、そういうこと?
え、私は本当にファンの方に殺されたくないし、なにより……
「私、そういう冗談嫌いです」
そう。私は人を弄ぶような、こんな冗談は大嫌いだ。
私がそう言うと、彼はキョトンと目を丸くしたあと軽く「ごめん、ごめん」と謝ってまた私の手を引いた。
その後はそういった話題なんて一切なく、本当に他愛もない会話をした。
趣味、仕事、休日の過ごし方……本当にそんな会話。
さっきまであんなことがあったというのに、何故か、彼と過ごすこの時間が気まずく、苦には感じなかった。
多分、彼がこちらに気を使ってくれたからだと思う。
そういうところは本当に大人なんだなと実感した……
「Aちゃん」
「はい、なんですか?」
「………んーん、なんでもあらへんよ」
「(俺結構本気なんやけどなぁ……)」
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久住花子 - まっww塾一緒なんですけど← (2020年1月10日 23時) (
レス) id: a45da1f95d (このIDを非表示/違反報告)
定春(プロフ) - over the rainさん» いえいえ、こちらこそいつもありがとうございます…! (2019年12月25日 20時) (レス) id: 275c998899 (このIDを非表示/違反報告)
over the rain - 了解しました！ありがとうございます！ (2019年12月25日 17時) (レス) id: a4bab14be1 (このIDを非表示/違反報告)
定春(プロフ) - かんな鬼灯さん» ただいまです、ありがとうございます！頑張ります (2019年10月12日 21時) (レス) id: 275c998899 (このIDを非表示/違反報告)
定春(プロフ) - 明日香さん» ありがとうございます！その言葉を胸に止めて頑張らせていただきます (2019年10月12日 21時) (レス) id: 275c998899 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：定春 | 作成日時：2019年8月28日 1時
