II-3 ページ10
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日も完全に沈み、月明かりと街灯がこの公園内を照らしていた。
あの後、清水は男達に持って来させたバットで一方的に花垣を叩き続けた。
周りの男達が止めても続き、それがやっと止まったのは20時過ぎだった。
花垣は頭や鼻等から血を流し、身体中アザだらけで失神。
清水はオラ、と足で脇腹を小突き花垣を起こした。
花垣は呻きながら、上半身を起こす。
「次、テメーの口から佐野君の名前出てきたらわかってんな？ 殺すぞ」
清水はそう言い残すと、取り巻き達と共に立ち去った。
先程までの清水からの暴行の恐怖で思わず花垣の目涙が溢れる。
「(なんだよコイツ！？ 会話になってねぇじゃん！！ 無理じゃん！ 会えねぇじゃん！！ 名前出したら殺すって、ホントに死んじゃうよ！！？？
コイツ本当に中学生かよ！！？？)」
「んん？ どうしたんじゃワレ、こがなところで……」
突然目の前にふらっと男が現れた。丁度、逆光で顔が暗くてよく見えなかった。
「えろぅボコボコにされとんなぁ、っておい！ まちぃや！……ったく」
声を掛けた男を無視して花垣は走り出す。
「無理だ！！！ 無理だよナオトぉお！！」
やがて気持ちが落ち着いてきた花垣はトボトボと歩き始めた。
花垣は、やはり自分には無理だったと、もう全てを諦めて元の時代に帰らう、とタイムリープの引き金である過去の直人の元へ向った。
「あれ？ 留守かな……」
橘宅に着き、インターホンを鳴らしたが出ない。
直人と握手さえすれば未来に帰れる。
そう思った瞬間、タイムリープ前に直人に言われた 君にしか、姉は救えないという言葉を思い出した。
「(……またオレは逃げんのか？)」
「あれ、花垣君？」
聞き覚えのある声が、聞こえた。橘日向だ。
日向は花垣の顔を見て眉を寄せる。
「またケンカしたの？」
ゴメン、と花垣が謝ると日向は男の子ってなんてケンカばっかりするの！？と頬を膨らませた。
「ヒナも男の子だったらなー
そしたらねー、花垣君の事ヒナが守ってあげるの」
そう言った日向はえいっと拳を突き出した。
そんな彼女は、未来に帰ればいない。彼女を救う為に
過去に来たのに、自分はなんて情け無いんだと花垣は心の内で自身を叱りつける。
「オレも、ヒナの事守る！」
花垣も同じように拳を突き出すと、2人は笑い合った。
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「じゃあ、バイバイッ、また明日ねー」
「ウン！」
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イアル(プロフ) - 清良さん» コメント有難う御座います！本場の方からのアドバイスは本当助かります！これからも頑張りますのでよろしくお願いします！ (2021年9月21日 10時) (
レス) id: 2ad308363e (このIDを非表示/違反報告)
清良(プロフ) - 自分が広島県民なので読んでて面白いです(^^)vじゃけえとか疑問文には語尾にじゃろ？とかつけたらもっと広島弁ぽいかもしれません！！応援してます！！ (2021年9月19日 16時) (レス) id: a5914266a6 (このIDを非表示/違反報告)
イアル(プロフ) - うさぎさん» 有難う御座います。頑張ります！ (2021年9月17日 13時) (レス) id: 2ad308363e (このIDを非表示/違反報告)
うさぎ - セリフ１つ１つに方言意識してくれとるんじゃなって感じました。最高です。応援してます! (2021年9月17日 2時) (レス) id: 1ab5dd9ceb (このIDを非表示/違反報告)
イアル(プロフ) - 援さん» 有難う御座います。きちんと完結させられるよう頑張ります！ (2021年9月17日 0時) (レス) id: 2ad308363e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：イアル | 作成日時：2021年9月12日 0時
