Black cat*15 ページ17
「まずひとつ聞きます。
貴女方は有栖川美結を傷付けたのは、
ここに居る桃井さつきだと思うのですね?」
念のため確認してみる。
「その通りなのだよ」
「えぇ、そうですよ」
黄瀬と青峰に至ってはこっちを睨み付けている。
デルモとサボり魔のタッグか…馬鹿馬鹿しい。
赤司君ですら見抜けていないのに、彼等にわかるはずもないか。
「なら、彼女がやったと言う証拠はあるんですか?」
「そんなの、美結っちが傷ついていたからに決まってるじゃないスか!」
…それだけ?
それだけの理由で彼女を傷つけたと言うの?
事実と真実は、必ずしも同じとは限らないというのに?
「…」
赤司君は何かを考え込むような顔をしている。
そろそろ"真実"に気が付く頃だろうか。
少しずつ、顔が絶望へと変わっていく。
「これを見ても…まだそんなことを言えますか…?」
そう言って私が取り出したのは、
小型カメラとボイスレコーダーだった。
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作者名:aya | 作成日時:2014年1月8日 1時