Black cat*13 ページ15
ガラガラガラッ
Aの背中に隠れながら体育館の中を覗きこむ。
「すみません、キセキの世代の皆さんに
少々お話があるのですが」
赤司君を始め、テツ君や大ちゃんもこっちを振り向く。
「何だい?告白なら断るよ」
赤司君が尋ねてくる。
「そんなしょうもないことじゃ有りませんよ。
…彼女、桃井さつきについての話です」
皆の顔つきが変わった。
私のことをまるでごみを見るかのような目付きで睨んでくる。
情けないことにまたもや手が震え始めていた。
そんな私に気付いてくれたのか、私の耳元で
「大丈夫です、貴女は私が守ります」
小さいけれど、意思のはっきりした、力強い声を掛けてくれた。
そうだ、今私にはAが居る。
一人じゃない。
そう思うと、何だか彼らを目の前にしても怖くなくなった。
Aの事はまだまだ知らないけれど私を信じてくれた事に代わりはない。
私はキセキの世代の皆に、真実を知ってもらいたいんだ。
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作者名:aya | 作成日時:2014年1月8日 1時