馬鹿者達の宣戦布告 ページ47
葵「一反木綿ってヒラヒラした布切れのイメージが強かったのだけど、人の姿をしているのね」
大旦那「あやかしは常に化けるものだ。」
悠長な会話だ。
まあ、変装しか出来ない半妖の私には関係ないが。
「芸妓・鈴蘭を引き渡してしただきたい。八幡屋の跡取りであるこの僕が、
正規の手続きにより鈴蘭を貰い受ける事となっている!」
うわ、無駄に威勢の良い声っ。
相手が敵うわけもないあやかしに。
大旦那「これはこれは、いつもお世話になっております“八幡屋”の若君ではないですか。
血相を変えてどうしたのです？鈴蘭でしたら、うちの番頭の妹ですので、
たまには兄妹水入らずの時間をつくってあげようと、天神屋に迎えることになって
おりまして」
うわ、冷静だ。
知らんふりが上手すぎる。
「しらじらしい！いつもお世話になってるって、そもそも、天神屋はうちの反物を
いっさい利用してないではないか!」
吠える犬。いや、一反木綿のじいや。
確かにクズ (若様なんて呼ばん。こんな男以下のやつ。)が羽織の下に
着ているような品物は天神屋では見なかった。
羽織はクズがどうせねだって派手に作らせたのだろう。
天神屋が“八幡屋”の品物を扱わない理由は単純。
八幡屋がお金目当てで割高にしているからだ。
って、いうかクズ。
一応、後継ぎなんだから店に関わることは自分で怒らんか。
って、大旦那様に喧嘩売ってる自点で馬鹿って分かるから無駄か。
将来、八幡屋は潰れるよ。おっ気のどくさまー。
と。
宣戦布告している馬鹿に呆れた視線を送る。
言うことまで子供だ。まったく。
あっ、葵姉が「お前が言うな」と言いそうな顔している。
おかしいな。大旦那様は葵姉には、どうみても甘いところがあったのに。
何で気づかないんだ。
大旦那様は海閣丸を出すよう船員たちに指示をしていた。
葵「え、私たち乗ってないのに、船を出しちゃうの？」
大丈夫。ちゃんと後で乗れるから。
「あっ、待て！天神屋の船‼」
と、クズと目が合う。
なぜか、ぱぁっと笑顔を向けられる。
目の奥に下卑た欲望が表れ、嫌な予感がする。
「じいや！あの可愛いのも欲しいよ!!」
野次馬の目がこっちに向く。
・・・・・・よし。クズ。
お前、覚えてろよ。
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桜夜 - すみません。大幅にシナリオと設定に変更があります。 (2018年10月29日 18時) (
レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
桜夜 - 改名しました。これからも宜しくお願いします!! (2018年10月13日 22時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - すいません。今から作品を大幅に変えます。やり方が今ごろよく分かってきました。ご迷惑をおかけします。 (2018年10月6日 23時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
クローバー - お世話になります。ありがどうございます。 (2018年10月2日 21時) (レス) id: 5ed7eda12b (このIDを非表示/違反報告)
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