継子9 ページ9
『炭治郎!!』
炭「わっ!A、どうしたんだ?あ、簪着けてくれたんだな!」
『あ、うん……って、そうじゃなくて!』
蝶屋敷で鍛錬をしていた炭治郎に詰め寄る。
『簪の意味!知ってたの?』
炭「あぁ、うん。知ってたぞ。」
さらっと言われたので聞き逃しそうになった。
『なんで贈っちゃうの!ばれちゃうでしょ!』
炭「そうなんだが、どうしても渡したくて…。すまない。」
しゅんとされ罪悪感が出る。
炭治郎に両手を握り込むように握られ、顔を見れば赤くなりながらも真剣な顔をしている。
炭「Aの事が好きだ。俺はまだ弱くて怪我ばかりしてるけど、もっと強くなってAを必ず守り抜く。幸せにすると誓う。
だから、俺と結婚してくれないか?」
ぎゅっと手を握る力が強くなる。
たくさん考えてくれたんだろうな。
悩んでくれたんだろうな。
『…は、柱になれたらもう一度言って。その時に返事をするから。』
炭「今、じゃないのかぁ。」
残念そうに言うくせにふにゃりと笑っている。
炭「ありがとう。俺、頑張るから待っていてくれ。」
『うん。』
人がいないのをいいことに炭治郎が抱きついてくる。
心が暖かくて、ホワホワして、幸せだなぁと思った。
師範が見ているとも知らずに。
_______________
杏寿郎side
Aに嫌われていることには気付いていた。
羽織りを引っ張った時も、一瞬嫌そうな顔をされた。
が、Aはその任務から帰って来てから機嫌が物凄くよかった。
聞けば兄弟子に会えた事が嬉しいと言う。
俺にはそんな表情を見せないくせに。
どろりとした黒い感情が胸の中を渦巻く。
それからしばらくして、今度は簪を着けて帰って来た。
非番の日はどこかに出掛けているのは知っていたが男と出掛けているとは知らなかった。
しかも意味を知らずに受け取ったらしく、もともと悪かった自分の機嫌がさらに悪くなるのを感じた。
でもさらに腹が立つのは、恐らく俺が贈っても受け取らないだろうということ。
兄弟子だから。 竈門少年だから受け取ったのだろうと。
そう思うと腹が立って仕方なかった。
次の日、また出掛けたのでついて行ってみると竈門少年と会っていた。
竈門少年がAに求婚しているのを見た時、目の前が真っ暗になった。
もういい。
もう、我慢するのは止める。
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ホノハ - 煉獄さんが怖いけど、そこもいい!! (2021年11月11日 18時) (レス) @page9 id: 8dccd387ce (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - きなこむしさん» コメントありがとうございます!楽しんで頂けたようで何よりです!!!読んで下さりありがとうございました!!! (2021年1月29日 10時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
きなこむし - 煉獄さんは純愛じゃなくヤンデレ一択!しかも千寿郎君もヤンデレ?兄弟で素晴らしいです!ぜひまたの作品を楽しみにしています!素敵な作品ありがとうございました (2021年1月29日 0時) (レス) id: 965738ec66 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 澪さん» そんな事無いですよ。褒めていただいて嬉しいです!ありがとうございます!!! (2020年3月20日 21時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 椿さん» いえいえ!!椿さんの神小説が表現力と語彙力が激高過ぎたので影響されたのかもしれないですね!(>v<# (2020年3月20日 20時) (レス) id: 001cac99b9 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:椿 | 作成日時:2019年11月15日 19時