継子8 ページ8
『炭治郎！遅れてごめんね。待った？』
炭「いや、大丈夫だ。早く行こう！」
炭治郎に手を引かれ肩を並べて歩き出す。
炭治郎と付き合い始めてから一週間、継子になってから二週間が経った。
私達は非番の日を合わせて逢い引きをしていた。
炭「A。あの、これAに似合うと思って…。」
甘味処に行った時炭治郎が渡してきたのは簪だった。
水を連想させる優しい水色で雫のような飾りが付いていた。
日にかざすと透き通りキラキラとしている。
『凄い綺麗…。ありがとう！大切にするね！』
炭「…え。あっ、うん！そうだ！今、着けてみてくれないか？」
炭治郎に着けて欲しいと言われたので自分の長い髪を持ち上げ結い上げる。
『どうかな？』
炭「…うん。凄く綺麗だ。」
優しい笑顔で言われ思わず顔が赤くなる。
それから凄く幸せな時間を過ごした。
『ただいま戻りました。』
杏「む！おかえり！………その簪は…。」
煉獄家に戻ると師範が出迎えてくれた。
師範は簪に気付くと、その簪に触れながら聞いてきた。
『あぁ、これですか？炭治郎がくれたんです。』
杏「…君は、…いやなんでもない。」
師範が何かを言いかけたが、家に入って行ってしまったので聞くことが出来なかった。
その後はなぜか師範も千寿郎も機嫌が悪く、理由を聞いてもなんでもないと言うのでどうしようも出来なかった。
その日の夜、縁側で簪を眺めているとツンと酒の匂いが鼻をかすめた。
『あ、槇寿郎さん。こんばんは。』
槇「まだ起きていたのか。」
槇寿郎さんには、師範や千寿郎に邪魔をされてなかなか会えなかったが、ここに来て三日程経った時にここで会ったのだ。
初めて会った時は罵られ、酒をかけられたが私が気にせずうわぁそっくりですね！や、今度是非稽古をつけてください！など話しかけまくったら、予想と違っていたらしくたじろいていた。
それから槇寿郎さんの部屋に突撃するのは当たり前、酒をかけられてもお構いなしに構いまくったら普通に話してくれるようになった。
槇「？なんだその簪は。うちの息子ではないな。趣味が違う。」
『これ、兄弟子から貰ったんです。』
槇「…お前、簪の意味を知らずに受け取ったのか？」
『え？何か意味があるんですか？』
槇「男が女に簪を贈るのは、求婚の意味があるんだぞ。」
顔に熱が集まるのが分かった。
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 1414人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ホノハ - 煉獄さんが怖いけど、そこもいい！！ (2021年11月11日 18時) (
レス) @page9 id: 8dccd387ce (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - きなこむしさん» コメントありがとうございます！楽しんで頂けたようで何よりです！！！読んで下さりありがとうございました！！！ (2021年1月29日 10時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
きなこむし - 煉獄さんは純愛じゃなくヤンデレ一択！しかも千寿郎君もヤンデレ？兄弟で素晴らしいです！ぜひまたの作品を楽しみにしています！素敵な作品ありがとうございました (2021年1月29日 0時) (レス) id: 965738ec66 (このIDを非表示/違反報告)
椿(プロフ) - 澪さん» そんな事無いですよ。褒めていただいて嬉しいです！ありがとうございます！！！ (2020年3月20日 21時) (レス) id: cae380dc3e (このIDを非表示/違反報告)
澪(プロフ) - 椿さん» いえいえ!!椿さんの神小説が表現力と語彙力が激高過ぎたので影響されたのかもしれないですね！(>v<# (2020年3月20日 20時) (レス) id: 001cac99b9 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：椿
| 作成日時：2019年11月15日 19時
