煉獄杏寿郎の歪んだ愛

愛23 ページ23

杏寿郎side






Aの信頼を一度壊したから、しばらく怖がられていた。


いや、今も怖がられているが。




それでも、Aは俺が怪我をしたら手当てをしてくれた。




Aは優しい。




Aは優しすぎるから俺のような酷い男に捕まってしまうんだ。




Aが知らないだけで外堀は埋めてある。



逃げ道なんて最初からない。









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宇髄side



煉獄から嫁がいる話なんて聞いたことがなかった。


だから煉獄を送った時、なんで煉獄家に女がいるんだろうと思った。


しかも歳を聞けばかなり下だ。


ただ、煉獄の嫁なのかと聞いた時、少し反応がおかしかった。


戸惑うような、間がある返事。


だから適当に話を繋げようとしたが簡単な返事をするだけで話を切り上げられた。




後日、煉獄からお礼を言われ理由を聞けば甘やかしてくれたらしくとても良かったのだと。



その時はよかったじゃん程度にしか思わなかったが、それから数日して、酒を飲んだ時とは比べ物にならないほど煉獄が上機嫌の時があった。


その時の煉獄の昏い目に、ぞっとした。






その時に気付くべきだった。



煉獄の異常さに。

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