第四話 あきらかに中学3年生 ページ6
咳払いして言った名前。
―――――中原中也。
「あー…どっかで…」
『これ“ヒグチ”』
『ごめんねエリス。…誰かな?』
『…様子はどうだ?』
『はい首領。命令通り中原中也に任せています』
『ならば、いい』
―――中原中也に任せています
「あ、君のこと鴎外さんが話してい」
…知らない間に跪いてる。
「ね、ねぇ。跪くの止めてくれないかな…?」
すると吃驚した顔でこっちを見てから立ち上がる。
「あと、様もやめていいし、敬語も大丈夫だよ」
「それだと首領が…」
「私が許す!」
「すげぇデジャブを感じる」
中原さんって方は喧嘩口調だね。
しかも早速敬語を解いた!
「あー…Aさん?」
「別に“さん”もいらないよ?」
「なっ…!?」
ん?何かおかしいこと言ったかな?
「あ、中也さんでいい?」
「…そう呼ぶなら俺もさん付けで」
「ならAさんでいいよ」
「は―…」
なぜかため息を吐かれる。
少なからず安堵のため息に聞こえた気がする。
「…なんでアンタは人の下にいようとするんだ?」
俺をさん付けとか、と付け足しされる。
「…別に、深い意味はないよ。
ただ、人の上に
立てなかったから」
「……は」
目を見開かれる。
「だって正直無職だったし、
人の上に立つとかプレッシャー凄くない?」
「は?」
目を細められる。
「人を束ねるとか怖いし、責任も怖いよね〜。どうせなら人の下にいた方が楽じゃない?あ、あと“立てなかったから”って過去形なのは気を悪くしないで聞いてほしいけどぶっちゃけ今、中也さんより私の方が上だからだよ!さっきも言った通り私上に立ったことなかったからさぁ?うん。だから過去形にした訳であっ「もういい…」
…饒舌になりすぎた。中也さんごめんなさい。
「…とにかく、深い意味はないんだな?」
「え?何言ってるの?当たり前でしょ?」
「は―…」
今度は呆れた時のため息を吐かれる。
絶対そう。
「…疲れた。じゃあな、Aさんよぉ」
「ほんとにごめんね、中也さん」
背を向けて歩きながらヒラヒラ手を振ってくれる。
いやぁ、本当に申し訳なかった。
「あ」
(地図貰ってない)
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臣民(プロフ) - ハニーさん» まだエリスちゃんの正体が明かされていない時でしたからね……。その設定で大丈夫だと思います! (2019年2月3日 10時) (レス) id: d39d595e1e (このIDを非表示/違反報告)
ハニー - 此処でのエリスちゃんッて普通の子供設定なンですか? (2019年2月2日 16時) (レス) id: ec7085eabe (このIDを非表示/違反報告)
エリザベート(プロフ) - 4番希望で!! (2016年9月1日 12時) (レス) id: 4126f800ee (このIDを非表示/違反報告)
みるの - 4を希望します! (2016年8月31日 1時) (レス) id: ae8c0f0041 (このIDを非表示/違反報告)
夜月☆彩(プロフ) - 1が読みたいです! (2016年8月30日 22時) (レス) id: 89f03b0b28 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:臣民 | 作成日時:2016年7月28日 22時