2両目 ページ2
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キレイな人だったなと思いつつ傘を広げて雨の中、学校への道を歩き出した。
智「おはよーA」
「おはよ。」
智「何よ朝からそのテンション低い顔」
「………また痴漢に遭った」
智「また？！アンタほんとよく出会うね」
痴漢を引き寄せちゃうのかなって智子は言うけど
私が教えて欲しいよ、その理由
他の子に比べてスカートが短い訳でもない
スタイルだってごく普通だと思う
なのに！
なぜか！
痴漢に遭う確率が高い！！
はーーって思わずため息がでた
「あっ、でも今日はタイミングよく体を動かせれたから短い時間ですんだよ」
智「そりゃ良かったねっていいたいけどそもそも痴漢にあってるからねー」
だよねって言ったけど今日は笑えて話せるくらいですんでほんと良かったと思った。
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翌日も、乗りたくないなぁ
朝からほんと嫌だ
でもこれに乗らなきゃ学校へ行けないわけで
諦めて今日も電車に乗り込む
できるだけそれらしい事に出会わないように
そう思って出入り口付近は避けたのに・・・
もうヤダ
涙目になってこんな風に俯いてじっとしてたら付け込まれるだけだって智子にも言われた。
でも実際こうなってしまうと動けなくて
もともと物理的に動く空間がほとんどない上に心が折れそうになってるから余計動けない。
きゅっと下唇を噛む
もうヤダ
もうヤダ
そんな事だけ考えていた
そんな時隣のオトコの人が少し動く
あ、嬉しい
その少しできた隙間に体を斜めに滑り込ませた。
ほっとして瞬きをしたらぽろんって一粒だけ涙がこぼれた。
こんなとこで泣いたら変な子だと自分に言い聞かせる
イヤホンから流れる音楽に心を集中させて
落ち込んでた心が少し浮上するころには自分が降りる駅だった。
少しあわててホームへ降りる
ふっと降りた車内をみたら
キレイな茶色の瞳
あの人昨日も一緒だったな
ちょっとその人が気になった
スーツ着てるしなぁ
サラリーマンさんなのかな
私が降りる駅の数駅先はオフィス街と言われるところで
そこに通勤なのかな何てちょっと考えた。
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作者名：雪月
| 作者ホームページ：http://uranai.nosv.org/personal.php?t=verbena
作成日時：2014年6月8日 0時
