14 ページ14
そこに居たのは、誰もが見惚れるくらい顔立ちが整っている美少年だった。
「(わ、凄く綺麗な女の人だ…円堂の知り合いかな？)」
何故かAは女子だと勘違いしているようだが……
「風丸！！」
「(風丸さんっていうのか、下の名前はなんだろう。仲良くなりたいな)」
Aがそうソワソワしていたら、円堂はノートを開いて風丸にノートの中身を熱弁していた。ちなみに中身の文章は全然読めない。
円堂いわくシュートの止め方が載っているらしいが、風丸とAはあまり理解が出来ないみたいだ。
そしてこのノートを書いたのは円堂のおじいちゃんなのだ。昔、雷門サッカー部の監督だったそう。
「帝国学園はスピードもパワーも想像以上さ。そいつらのシュートを止めるには、じいちゃんの技をマスターするしかないって思ってさ。」
円堂は帝国学園に勝つ気満々だ。Aだって勝ちたいと思っている。だが部員の皆が団結しなくちゃ駄目なのだ。
「(まだ部員も揃ってない、どうしたら……)」
すると、風丸が円堂に手を差し出していた。
「お前のその気合、乗った！」
だんだん円堂の顔が“パァァ”という効果音が付きそうなくらい明るくなっていった。Aの心臓もドキドキと高鳴っている。
「ありがとう風丸！」
ついに一人部員が加わったのだ。これは雷門サッカー部にとって大きな一歩。ここから調子を取り戻していきたいところだ。
そして風丸は何かを思い出したかのようにこっちを見た。
「自己紹介が遅れたな、俺は風丸一郎太。よろしくな、A。」
「うん！これからよろしくね！」
Aは風丸が男だったことに衝撃を受けていたが、もう1つ疑問を残していた。
何故彼は自分の名前を知っているのか…と
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 37人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名：HiBiKi． | 作成日時：2022年9月25日 17時
