華と酔いと氷【テニプリ】

「28」 ページ29

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忍「何や跡部機嫌悪いわぁ…」





午後の部活。
指示を出す跡部の態度は何時もより刺々しく
居心地は悪い。
跡部だけ、ならまだ構わない
けれど
亮、長太郎、日吉と
レギュラーメンバー3人が敵意剥き出しで
いるのだ。



跡部が甘い芥川は
いつもの通りベンチで眠っているし
こんなときに限って岳人は日直だ。





忍「ごっつ家、帰りたくなる」





誰もが思う瞬間だ。
ぼそりと呟いた忍足の一言に
跡部は忍足の方に向いた。





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跡「忍足っ！学園30周行ってこい
無駄口叩けるくらいだ、余裕だろ？あーん」





鼻にかけたように言い手で追い払う






忍「鬼や…」





ﾗｹｯﾄを置いて走り出した忍足
跡部の行為は完全に八つ当たりだ。
青学の部長よりも酷、だとも思うだろう





あぁ、ほんまに






忍「はよう帰りたい」






それか、普通のテニスしたいわぁ






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跡「っち」




部活を終えた跡部は一人残り練習していた
彼は王だ。
誰よりも頂点でなくてはならない
その為にもより一層の努力が必要。
Aの態度も言葉も気に入らなかったせいか
荒々しい。



ボールがベンチを越えて転がると
「きゃっ」と叫び声がした。

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