小湊さんが好きすぎる。【御幸一也】

好き×10 ページ10

そろーっと振り返ると、そこには少しご立腹の様子の御幸氏。
そういえば兄貴に御幸との事、ちょっと言っちゃったんだ…!

御幸はいつもヘラヘラしてる分、
おこったときはホントに怖い。

これは後でお説教かっ…?


「御幸君っ!」
甘ったるい声を発するAさん。

切り替え速いな(


御幸は冷たく言う。

「今そういうのいい、いらない」

「…っ」


Aさんは悔しそうに御幸を見て歯を食いしばった後、
恨めしそうに私を見る。

こわこわ…

机がズタズタになったりとかしてたら御幸のせいだこのやろ


「これからもう他の女子とは絡まない。
　物とか送られても受け取らないから」

「っ!!!」


Aさん達は驚いた顔でゆっくりと校内に戻って行った。

…御幸の真剣な顔見たの、初めてだったんだろうなぁ。


少しだけどかっこいい、と思った。

なんてのは口が裂けても言いたくないけど。


「A!」

御幸がぐりん、と振り向く。

「は、はいっ」

「大丈夫か!?あいつらになんもされてねーだろうな!」

「大丈夫ですっっ!」

肩を持って体を揺らしてくるので舌をかみそうになりゅぐおお…っ

「噛んだ噛んだ痛い痛い!!離して御幸!!」

必死に言うと離してくれた。


「はぁぁあぁ〜!!焦ったわマジで!!!
　女子怖えぇー!」

「なんでそこまで…」

言おうとしてやめる。
そういえば御幸は私の事が好きなんだっけか。

私のために…と考えてむずがゆくなった。


御幸が口を開く。

「でさぁ、どうなの?」

「なにが」

「付き合ってくれんの?」

「付き合うの嫌なの?」

そういうと、御幸の顔がにやけだした。

顔は赤くなってて、なんだろう…可愛い。


「〜〜〜っ、嫌じゃないに決まってる!!」


ぎゅうう、と抱きしめられて、幸せな気持ちになる。

授業が始まるチャイムが聞こえたけど、教室には帰らなかった。









…このあと滅茶苦茶先生に怒られた。

終わり ログインすれば
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