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『それと…』
Aは、自身の膝に置かれた
手の平を見つめながら口を開いた。
その目はどこか遠い昔を見ているような目だった。
『杉元は、私に触れたりしちゃダメだ。
梅子が知ったらきっと怒るよ』
「…梅子は、もう良いんだ」
『っ………尚更ダメだよ』
「？それってどういう」
杉元が言及する前に、
私は再び布団に背中を預けて毛布を被った。
梅子の件も、何もかも。
その事を言う勇気は、もう消え失せていた。
*
再び目を覚ました時、既に外は暗くなっていた。
むくりと起き上がれば、白石とアシリパと杉元。
そして最近行方不明だった谷垣一等卒が囲炉裏を囲っている。
『………え』
「あっ、起きたのか。おはようA！
飯ができてるぞ！」
『あ、うん、それより、そこの』
谷垣は私にバレてないとでも思っているのか、
大きい体を縮こませて玄関から逃げ出そうとしていた。
しかし、確実に谷垣を指した私の指を見て、彼は
滝のように冷や汗をかきながら、こちらに戻って来て私のすぐ横で正座をした。
「Aさん…俺はもう軍を抜ける所存です。
つい最近まで足を怪我しており、連絡が遅れました」
『軍抜けるの？なら良かった』
「…え？」
次は谷垣が疑問符を浮かべる番だった。
谷垣から見ると、Aは任務から逃げた谷垣を追って来た人物だ。
しかし実際の所Aは谷垣と同じ脱走兵である。
事の有様を1つ1つ説明すると、谷垣は納得した様だった。
『他の人達はどうした？任務に来ていただろう？』
「その人達とははぐれてしまって…｣
『そうか。ま、谷垣が私と同じ馬鹿でよかった！』
口を大きく開けて笑うAに、谷垣はただの子供のような印象を受けて、止めていた息を吐いた。
しかし、谷垣はその時見てしまった。
Aが腰に下げた小銃に手を掛けていた事を。
もし自分が脱走兵じゃなかったら、この人は。
そう思い、寒気が背筋を駆け巡る。
「ほら、動けないAの為にご飯あげてやるからな！ちゃんと噛んでさっさと回復するんだぞ！」
『はーい』
谷垣とAの間に椀とスプーンを持ったアシリパがやってきたことで会話は終わったが、谷垣は底知れないAに密かに冷や汗をかいていた。
女は恐ろしい。
何故か男のはずのAを見て、
命の恩人の言葉が脳内で浮かび上がった。
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セミ⭐︎ - 月島ァン“！！ (4月27日 19時) (
レス) @page42 id: 6201ff5e9e (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ゲンジロウちゃん可愛いですよねぇ、「上手く、踊れない、ブヒィッ！」が好きすぎてもう1日に最低一回は見ていますw (4月23日 17時) (レス) @page37 id: 1c9608ec9f (このIDを非表示/違反報告)
作者 - セミ⭐︎さん» 本当にお待たせしました…！今後は更新頑張りますね！！自分の推しキャラは谷垣と杉元と月島です。早く谷垣を踊らせたいです^^ (4月22日 16時) (レス) id: f336fb7281 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - ぬおぉ！更新ありがとうございます！ずっと待ち侘びておりました！すぎもっちゃん、夢主ちゃん、､､､ぐへへへh、ン“ん、すいません尊すぎてつい、作者様の推しキャラはおりますか？自分は複数人いるのですが杉元、尾形、月島が好きでございます (4月22日 15時) (レス) @page36 id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
セミ⭐︎ - 作者様、大丈夫ですか？無礼は承知なのですが、続きが欲しいです。こんな気になるとことで終わられては、夜も寝れません！何かあるのでしたらご報告お願いします。更新できなくなってしまったなど、何かお願いします (4月12日 22時) (レス) id: d5e2d1caf3 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：眠いです。 | 作成日時：2024年3月21日 0時
