オーエル (ページ22)

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よし、グラタンだ

えーと、まずはペンネを茹でる...か

買ってきたばかりのペンネを袋から出し大きな鍋に火をかける

玉ねぎ玉ねぎ.....あった、

「...わ、びっくりした」

和「グラタン？」

「ん？うん、今作り始めたとこ、まだ出来ないよ？」

和「なんだっけこれ、マカロニ？」

「んー、これはペンネ。まぁ似たようなもんだけど」

和「ふーん」

さっきから、聞いてくるくせに、ふーんばっかり

何か喋るわけでもなく手伝うわけでもなく、ただわたしの隣で作る工程を見てるだけ

「えっと....何か？」

和「腹減ったから早くできろーって念じてる」

なんだそりゃ

念じるだけで手伝わないんかい

袋から出したじゃがいを洗い皮を剥いてると、お風呂から出たらしい潤くんがリビングに入ってきた

潤「なに、にの手伝ってんの？珍しいじゃん」

和「ん？あー今ラブラブ中だから邪魔しないで？」

潤「なんだそれ笑」

不思議そうに笑った潤くんはわたしの方もちらっと見て、すぐに出て行った

「どこがラブラブ中よ」

和「え？超ラブラブしてんじゃん」

「もー、ほんとなに企んでるの？怖いんだけど」

こんなにべたべたくっつくなんて、申し訳ないけどちょっと気持ち悪い

だってだって、絶対何か企んでるもん

「なに？」

和「んー？」

「何か話しとかあるんじゃないの？」

和「あなた俺にどういうイメージもってんのよ(笑)」

にののイメージかぁ

んー、ずる賢くてケチで計算高くて

それでもってなんだかうまく入り込めない...そんな感じ

1歩近づくと1歩遠くに行かれるような、

和「Aってさぁ、」

「ん？」

ブルルルルルル

ドラマによくありがちなタイミングで、ポッケに入れていたスマホが細かく動いた

和「どーぞ？」

「..ごめん(笑)」

私が電話に出ている間ににのは自分の部屋に戻ったらしく、

結局あのときなにを言おうとしたのかは、分からずじまいとなった