81.ささやかな幸せ ページ5
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絵麻side
「 では、他の兄弟を呼んできていただけますか? 」
夕飯の準備が整ったところで
右京さんにそう促され
私はみんなの部屋へと向かった。
今日はすごく久しぶりに兄弟みんなが揃って
夕飯を食べれる日なのだ。
お仕事で忙しい光さんや風斗くん
それから、別居している棗さんも来るらしい。
こういうの、なんか幸せだなあ。
「 妹ちゃんじゃ〜〜ん
なんか嬉しそうだね? 」
そう言って抱きついてきたのは椿さんだ。
未だに兄弟とはいえど
こんなスキンシップには慣れない。
けど、兄弟ってこういうものなのかな?
なんてこの家族を見てると思う。
「 椿、彼女固まってるよ 」
梓さんがそう言うと椿さんは離れてくれた。
「 それで、どうしたの? 」
「 久しぶりに兄弟みんなが揃うのが嬉しくて。
夕飯の準備ができたので
右京さんに皆さんを呼ぶよう頼まれました 。」
そんな私にまた、かーいい!と言って
抱きついてく椿さん。
「 それじゃあこの階の兄弟は
僕たちが呼んでくるから任せて。
ほら椿、行くよ 」
ため息をつきながら
椿さんを引っ張っていく梓さんを見送り
私も他の兄弟を呼びに行くことにした。
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作者名:kiki | 作成日時:2017年6月11日 18時