悪女は許さない

29話 もう１人の先輩 ページ33

ー夜月sideー

夜月「むむむ………………。」

颯馬「どうかしたのか、夜月？」

夜月「あ、いえ、何でもありません！」

昼間会った羽風先輩………、何処かで名前を聞いたことある気が………………。

颯馬「貴様っ！海洋生物部に何のようだ。」

突然聞こえてきたのは神崎先輩の不機嫌そうな声だった。

神崎先輩の目線はドアの方へと向けられていた。


俺も釣られてドアの方へと目線を向けると―――――


薫「何のようだって…………、俺も海洋生物部でしょ？」

夜月「あー！！昼間の先輩！」

羽風先輩が居た。

そうだ！

薫先輩で覚えてたんだ！

海洋生物部のもう１人の先輩！

薫「あー、昼間Aちゃんと一緒に居た男ね。」

夜月「そうです。黒崎 夜月と言います。海洋生物部員で、紅月に所属しています。」

薫「へ〜、そうなんだ。俺、男には興味ないんだよね？」

つまりは、俺には興味ないと？

感じわっっる！！

颯馬「貴様っ！黒崎が丁寧に挨拶しているにも関わらず、無礼を………………！」

夜月「わぁぁぁ？！神崎先輩？！落ち着いて！！抜刀しないでぇぇ！！」

今日分かったこと。

神崎先輩と羽風先輩は仲が悪い。

そして、俺も羽風先輩は苦手らしい。

そして更に、羽風先輩はA姉様を狙っている。

A姉様は俺が守らないと！

って、無理か……………。

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