悪女は許さない

15話 お付き合い ページ16

ーAsideー

A「い、今何て…………？」

紅郎「俺はお前のことが好きだ。出来れば付き合ってほしい。」

ちょっ…………！

今日は色々と起こりすぎなんだけど？！

紅郎「…………悪かったな。会って2週間のヤツにこんなこと言われたら気持ち悪ぃよな。」

A「そんなことありませんっ！」

考えるよりも先に口をついてそんな言葉が出て来た。

A「私も大将のことが好きです！こんな私でよければ、お付き合いしてください！」

これが人生で初めての告白だった。

紅郎「……ハハッ！」

A「ちょっ！笑わないでください！真剣なんですよ！」

紅郎「悪ぃ。いや、俺から告白したのに告白で返してくるってよぉ。」

A「あっ………！」←

紅郎「これからもよろしくな、A。」

A「はい！」

“キュッ”

A「っ！」

紅郎「手、握ってもいいか？」

A「はい………。」

私の手を握っている大将の手はとても大きくて暖かかった。

紅郎「そういえば、Aの家ってどこらへんなんだ？」

“ドキッ”

A「すぐそこだから、ここらへんで大丈夫です。また明日。」

紅郎「おう。またな。」

角を曲がるまで、大将は私の後ろ姿を見守り続けてくれていた。

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