駄菓子が30と4つ ページ35
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母さんと、嘉那子さんと冬くんとで、持って帰る餅を別けていると、ばあちゃんがこちらに声を掛けてきた。
「A。おいでおいで」
手招かれるままに、駄菓子屋である店の中に入ると、………お兄さんの姿があった。
ばあちゃんはこちらとお兄さんをニコニコと見ている。
店の中に佇むお兄さんは、僕の存在に気づくと目を見開かせた。
そして、すぐさま僕の手を掴んで店の外に連れ出した。
「船の時間までには帰っておいでよォ」
ばあちゃんに見送られ、ズンズンと僕は引っ張られながらどこかへ連れて行かれた。
僕はただ、僕の手を掴むお兄さんと見送るばあちゃんを混乱した目で見ることしか出来なかった。
お兄さんに久しぶりに会えて嬉しい。だけど、今は混乱している。
会ったら『久しぶり』とか軽い会話を交わすくらいだと思っていたのに、現実はそう上手くいかないみたいだ。
「お兄さん…？」
ずっと前ばかり見ているお兄さんの顔を、覗き見る。
顔がこわばっていて、緊張しているような固い雰囲気だった。
なんだ、お兄さんも僕と久しぶりに会って緊張してるんだ。
お兄さんは僕が声を掛けたのが、聞こえたのか、僕を見た。
「あ、ごめんね、手痛くなかった？」
お兄さんに離された手首を撫でながら、僅かに残る温もりを確認した。
「大丈夫。ねぇ、どこに行くの？」
「秘密。」
「はぁ？」
よくわからないまま、お兄さんについていく。
そして、ちょっと歩くと、足が止まった。
お兄さんが振り返る。
「お兄さ…」
「Aくん」
お兄さんが被せるように僕の名前を呼んだ。
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壱(プロフ) - りんごさん» ありがとうございます(*^^*) (2019年11月2日 22時) (
レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
りんご(プロフ) - 主人公の言葉に凄い笑いました笑笑 (2019年10月27日 8時) (レス) id: 92785b223f (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 壱さん» 一人でテンション上がりまくってました!あと15ってショタじゃない気してきました... (2019年7月29日 11時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
壱(プロフ) - アリアさん» 気づいてしまいましたか…！(嬉)主人公がひっそりいました。 (2019年7月28日 19時) (レス) id: 16a8646f1c (このIDを非表示/違反報告)
アリア - 今気づいたけど設定2に[先輩を攻略するのは難しい]メンバーがいる!今ごろ気づいた! (2019年7月27日 10時) (レス) id: 39676cde20 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：ひぃ | 作成日時：2019年2月25日 21時
