【3】出会う公園 _ Iside 。 ページ3
『はーい。じゃあ、お疲れ。』
「はいはーい、また明日ね〜。」
明日の大まかな内容を確認して薮との電話を終了する。
少し朝が肌寒くなってきた夏の終わる季節。
それもこの豪雨のせいで随分と冷えた夜に変わり、先程まで使っていた携帯と少し雨に濡れた指先をコートのポケットへ突っ込んだ。
「ふぁ〜…。眠。」
肩を若干竦ませながら突き当たりの公園まで進む。
そしてボンヤリと辺りを灯す常夜灯の明かりのお陰で見えてきた公園を確認してから左へと進行方向を変えようとしたその時。
ドサッ…
「……ん?」
ボンヤリと光る常夜灯が沢山ある内の一つ。
1番奥の右側にあるその明かりの隣に置かれたベンチから何かが落ちる音が聞こえた。
……いや。
いやいやいや。
こんな夜中2時回った公園で音?
それも土砂降りだよ?
無理…。
俺絶対苦手なヤツ。
とにかく面倒な、怖いことは避けたいという思いに体が勝手に早足に進んでいく。
そして目の前まで公園が現れた時。
「……。」
ちょっと、気にはなる……けど…。
ま、まあ〜…?何となく見ちゃったー的な?
……。
いや、見るくらい大丈夫だろ。
仕事疲れと無理矢理言い訳付けた俺は純粋な好奇心に勝てず、思わず音のなった方向へさり気なく目を向けてしまった。
「っ、……ぇ?」
通り過ぎる際にチラ見してそのまま帰宅する予定だった体が自然に止まる。
それは俺の脳内も同じことで、強い雨に霞む視界に目を凝らしながらもう一度音の鳴る方を見つめた。
それは無意識に俺を動かせる火種となり、思考とは裏腹に音の鳴ったベンチへと足が進んだ。
ボンヤリしていた視界の中でも近付けば次第にそこそこ大きいシルエットが浮かぶ。
それに少し恐怖を体感しながらも、俺から背を向けて地面へ座り込む何かを見つけた。
猫…じゃないな…
それより、もっと大きい、
……ん?
「え……、誰?」
「っ、?!」
【4】濡れているキミは _ Iside 。→←【2】家路 _ Iside 。
447人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
星羅(プロフ) - 楽しみに待っていました!次の展開が楽しみです、素直な山田さんがとても可愛くてもう...笑 また個人的に´´クソッタレた未来を「全部ぶち壊...(略)」の部分がどこで出るのかわくわくです笑 とてもお話の内容に見入ってしまう?様な小説で毎回楽しみです頑張って下さい! (2017年11月10日 0時) (レス) id: 5744160fa6 (このIDを非表示/違反報告)
あやりょ 。(プロフ) - 星羅さん» 星羅さん!コメントありがとうございます^^*なんとも嬉しい感想、今最高に幸せです書いてる意味がありますありがとうです!!!おお、しかもワタクシの方まで気を回してくださるなんて!こんなにお優しい方にご覧になって頂けて感謝です。これからも頑張りますね! (2017年11月8日 0時) (レス) id: b331d663ec (このIDを非表示/違反報告)
星羅(プロフ) - コメント失礼します!このお話は展開が毎回気になる作品の一つでアップの通知が来てすごく嬉しかったです!面白い作品でもあっていのやま作品でも特に好きです。続き楽しみに待っています、最近サブくなっていますし体調に気をつけてお過ごしください!頑張ってください (2017年11月5日 15時) (レス) id: 5744160fa6 (このIDを非表示/違反報告)
あやりょ 。(プロフ) - 千香さん» 千香さん!コメントありがとうございます^^* 簡潔だけど率直な感想!分かりやすい上に嬉しすぎるお言葉ありがとうございます!!!これからも萌えさせられるよう頑張りますね( ̄^ ̄ゞ (2017年11月5日 11時) (レス) id: b331d663ec (このIDを非表示/違反報告)
千香 - 萌える! 照れるとことか可愛すぎて死にました! 伊野尾ちゃん頑張れ! 続き楽しみです!更新頑張ってください! (2017年11月4日 14時) (レス) id: 85985d82bf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:あやりょ 。 | 作者ホームページ:http://antyan
作成日時:2017年9月29日 0時