【あんスタ】転校生と愉快すぎる仲間たち。（２） (ページ14)

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英智との対話。～敬人side～ページ14

～敬人side～

タタタタッ

いつもなら廊下なんて走らない。
が今はそんなの気にしていられなかった。

一体何を企んでいるんだ、英智…！！

そして生徒会室の前に着く。

ガラッ

「っおい英智！！話がある！！」
「ふ、副会長速いよ！はぁはぁ…」

俺の後に続いて姫宮が入ってくる。
ドアが閉まるのと同時にティーカップを直していた英智が此方を向く。

「…やぁ。敬人。それに桃李まで、
そんなに息を切らしてどうし」
「どうしたもこうしたもあるか！！Aに何をした！」
「あの子から聞いてる通りだよ。生徒会から2班に対して一切の援助はしない。」

呑気にティーカップを並べ直す英智に腸がにえぐり返る。
幼馴染にこんな感情を抱いたのは初めてだった。

「ふざけるのも大概にしろ英智！！
理由は何だ、まさか理由も無しにこんな横暴な事したんじゃないだろうな！？」
「…君に言う必要なんて無い。関係ない部外者は首を突っ込まないでくれるかな？
ほら、桃李。こっちにおいで。」

そして椅子に座って姫宮の名を呼ぶ英智。
そんな英智に姫宮も反抗をする。

「っ今の英智様は嫌だ！！Aの事を泣かせた英智様は嫌い！！」

英智を否定する事が辛いのか目に涙を浮かべて叫ぶ姫宮。
その隣で俺も英智に対して口を開く。

「いくらお前でもあいつを泣かせるのは許さない。」
「…敬人は良いよね。何でも手に入れられて。」

怒りの余り拳を握り締める俺に冷たく棘のある言い方をした英智。
英智の言っている意味が俺には分からなかった。

「どういう意味だ」
「昔から僕には出来ない事が出来て、友達も沢山居てさ。
確かに立場上、僕は望めば何でも手に入る。
でもこの立場のせいで人の心は手に入らなかった。」

英智の一つ一つの言葉が俺の胸を切り裂いていく。

「…でもあの子は僕自身を分かってくれた。
良い人だって、優しい人だって。
笑っちゃうよね。僕が良い人だなんてさ。」
「英智…」
「…くれたって構わないじゃないか。
君には必要ないだろう？
病弱で孤独で可哀想な皇帝にあの子を手渡したって罰なんて当たらないだろう？」

…何も言い返せない。

いや、言い返したかったが英智を傷付けてしまうのが怖くて言い返せなかった。

__『ええ加減にせぇやたわけ！！！！』

バァァン！！！