【あんスタ】夢ノ咲アイドルの日常☆【短編集】 (ページ7)

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月と星の特別な夜《蓮巳敬人×明星スバル》ページ7

すっかり日も暮れて時刻は9時を回ろうとしていた頃。
俺はいつも通り自身の部屋に布団を敷いて眠りにつこうとしていた。

「ハスミン先ぱーい！！ひゃっほう☆」
「なっ！？」

ドサッッ

布団の中に入ると同時に縁側の障子が勢いよく開きオレンジ髪の少年が飛び掛ってきたのだ。

突然の事に頭が回らない中、俺の上に乗る明星が顔を上げて笑顔で口を開いた。

「今日ハスミン先輩の家に泊めてよ！」
「は！？」
「Trickstarの皆にも連絡したんだけど、みーんな外出中とか用事とかで駄目だったんだよ～！
だからハスミン先輩の家に来たんだ☆」

必死に頭を整理しようとするが、こいつの話を聞いて余計に頭の中が混乱する。

落ち着け俺、まずは状況確認だ。

「ちょっと待て。何故お前はこんな時間に外泊なんぞ…」
「話すとハスミン先輩の説教位長くなるから話したくなーい」
「んなっ…。俺の説教は…いや、今はそんな事はどうでも良い、とにかく簡単で良いから説明をしろ。
内容によっては親御さんに連絡を入れる。」

俺は夢ノ咲学院の副会長だ。
こんな時間に人様の家に「泊めて」など…。
そもそも親御さんの許可を取っているのかも分からない。
このまま突き返す訳にはいかない。

「ハスミン先輩は固いなぁ～。
えーっとね、単刀直入に言えば母さんと喧嘩した☆」
「単刀直入すぎる！喧嘩したのなら今すぐ帰って、」
「追い出された！」
「一体何をしたんだ貴様は！？」
「ラムネのビー玉を後で取ろうと思って、置いてあったのに勝手に捨てられてたんだよ！
ハスミン先輩、どう思う！？」

呆れて溜息も出ない。
まぁこいつにとってはそれ程大切な物だったのだろう。

「…状況は理解した。とりあえず退けてくれ。」

バサッ

「おっとっと、いきなり起き上がらないでよ～」

俺の上に乗っていた明星を布団ごと退かし胡座をかいて座る。

そもそもこいつ、どこから入って来たんだ…？
俺の家だったから良かったものの赤の他人が相手だったら通報されていた所だ。

「だからハスミン先輩、泊めてよ～！
うちの母さん怒らせたら2,3日は根に持つタイプなんだよ～
泊めてくれないとハスミン先輩の眼鏡割るぞ☆」
「何故俺の眼鏡がお前の我儘で犠牲にならなければならないのだ…。
泊めるのは構わないが、部屋を荒らしたりするなよ」

俺も後輩には甘いな…。

「やった～☆ハスミン先輩太っ腹～☆
じゃあとりあえず食べる物を恵んで下さい☆」

「…は？」