【灰羽ﾘｴ-ﾌ】ずっと【HQ】

5 ページ7

8月…休み時間。

「よっ」
「わあ！」

教室の、クーラーの風があたる場所で涼んでいると、突然友人に声をかけられた。
「どうよ？バレー部は」
「楽しい…」
「ほほぉ？」
「あ」
「いいよいいよー、話したまえ」
「…ありがと…。あのねっ、聞いて欲しいの。」
「なんだいなんだい？」
「バレー部、すっごく楽しいの！」

୨୧┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈┈୨୧

「1本切ってこー！」

あたしことAは、見学・仮入部を経て、正式に音駒高校男子バレー部に入部した。
マネージャーの仕事は、まだまだだけど…
「福永ナイッサー！！！」
「そっち上がった！！！」
「レシーブレシーブ！！」


ベンチ(ここ)に居ることが、幸せだ。

・

「ふーーーつっかれたぁあーーー」
「あぢぃーー！！乾く〜〜！！」
「お疲れさまですっ！はい、ドリンクです！あとこれ、タオル！」
「おお、マネージャーよありがとう…！！！」
「いえいえ！他になにかあったら、言ってください！そっちは、ドリンク足りてますか！」

あたしは、ここでマネージャーをやることに、喜びを感じていた。


『大きい』『隣の子、子供みたい』
『女の子なのに、あんなにデカいと…可愛くない』

「………。」
自身のコンプレックスであるこの長身。
だけども、ここに足を踏み入れると…
そんなこと、気にしなくて良くなる。

「リエーフ、また背伸びたのか！」
「へっへー！2ミリ伸びました！って夜久さんは縮みましたか？なんつって(笑)っだあ痛ァッ！！？！」
「今のは擁護できない」
「100%リエーフが悪い」
「やっくんに謝れ」

「ふふ…」

6→←4

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す