わたしのいきかた〜second〜

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黒崎蘭丸side


折川A。


そいつは社長の知り合いの娘で、


なぜか同じ寮に住むことになった女。


元々あまり女は好かねぇし、


最初は関わりたくもなかった。


だが、嶺二が部屋に招いたせいで必然的に


顔を合わせる事になった俺とあいつ。


ヘラヘラしてばかりのあいつに苛立ち


八つ当たりでひでぇ事を言った。


どうせ女なら泣きわめいてうぜぇ反応するだけ


だと思っていたのに。


あいつは反論したんだ。


そして俺に対して説教してきやがった。


部屋を出ていく時に見えたあいつの顔は


頭に染みついて離れねぇ。


あいつに言われたことは正論ばかりで


アイドルをしていく上で忘れちゃなんねぇ事


だったんだ。



それに気づいた時には俺はあいつの部屋に行き


連れ出していた。


謝罪しなきゃなんねぇのは俺なのに


あいつも謝ってきた。


「偉そうな事を言った」と。


世の中にはこんなやつもいんだな。


優しくて、正義感が強くて、感情が豊かで。


折川は俺が見てきた中で間違いなく


一番いい女だ。


出会ったばっかだが、なんとなく、


いや、確実に、そうだと思う。


(折川A…か。)


あいつの事をもっと知りてぇ。


その理由を今の俺はまだ知らない。

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