身体弱者：A ページ10
ああは言ったけど夜はまだ遠い。だって
「まだ昼ですよぅ…ぐう」
そう、まだ真昼間なのだ。
ただでさえ体が弱いのに、
苦しさを倍プッシュしてくる暑さでバテそうである。
どっかで
−−教会より告げる。7人のマスター達よ。
−−参加者は揃った。今宵、聖杯戦争を開始する
−−夜間以外の戦闘は禁ずる、以上
ええっもう揃ったの！？
行ってから
遅く行ってたら確実に7番目のマスターになってたか、
他のマスターと鉢合わせしてたね。
流石にあのタイミングでの
危なかった…
夜以外禁ずるって言ったけどルール守らない奴いるらしいから。
いやーどこの誰でしょうねー困った困った。
で、今私が何しているかというと。
エアコン効いた部屋で横になってます。
わりと重症。
マンションに住んでたら100%倒れて帰らぬ人だった、危ない。
もしや私幸運
−生まれ方が幸運Eだぞ汝
うるせえやい。
−全く、人間は楽を知るとすぐこうなるのか
そうです。
−…願いを変えるべきか
欠陥品の聖杯で出来るんです？
−多分無理だな。諦める
大人しくなった念話を終えて横を向く。
一時期は体の痛みがひどくて横も向けなかったなあ、なんて思い出す。
あれはもう体験したくない。
若年要介護者とかまじ
庭で風を切る音がするから、
剣特有の呼吸かなんかを確かめてるんでしょう。
…不思議と落ち着く風を切る音。
戦いにおいて大切なのは冷静さだ。
一族の大願という訳では無いが気負っていたのだろう。
セイバーが思ったより頼りになりそうで安心したのかもしれない。
だから、
気が抜けて夕方まで眠っても、おかしくはないよね。
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作者名：石蕗 | 作成日時：2018年1月16日 14時
