覚悟はもう出来たよな。【そらる】

覚悟３２ ページ7

.


ガチャ

「ただいま〜」



髪に残る水滴をタオルで拭っているとそらるの声。


ソファに腰掛けた状態で おかえり と笑顔を向ける。


すると、、



「ほい 」


ぽすっと音を立ててそれは私の膝の上に乗った。



『……わぁっ！ すごい …って あれ？』




そらるに話しかけた時にはもう彼はそこには居なくて、脱衣所の扉が閉まる音がした。





ー ー ー

ー ー ー






しばらくしてそらるが風呂から上がって私の隣へ。




「髪 乾かしてくんない？」




久しぶりに感じる彼の色っぽい表情にドキッとして、少し戸惑いながらも了承し ドライヤーを手に取った。





お風呂上がりの赤みを帯びている頬。
彼の肌が白いからだろうか紅色が綺麗に映える。



少し長く湯船に浸かったのか、それとも熱いシャワーを長時間浴びたのか、なんだかのぼせているような気がする。





そのせいで色気も…






.







『はい、おしまい』


「ん、ありがとう」





『あ、私も ありがとう』


「…ん？」



『いや、さっきのさ』



「……あぁ。もしかして忘れてると思ってた？」



『まぁ、期待はしてなかったかな』



「反応よかったもんな」




お互い笑みを浮かべながらゆったりとした時間を過ごす。





そして 気を利かせたそらるが飲み物をキッチンに取りに行った。



…んん、どうしよう。。


どうやって誘いを切り出したらいい？


それにそらるは記念日だからってしっかりプレゼントがあったのに私は用意してない……



『はぁ… ほんっ、とにばか」



この声を聞かれていて 彼になにが？ と問われて、なんやかんやいい感じにその雰囲気に持っていける、、


なんていうベタな展開はなくて、私がスマホを触り出した頃にやっと飲み物を運んできた。






「…！ 」

覚悟３３→←覚悟３１

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す