悪魔さんに拾われまして 【浦.島.坂田.船】

─３６ ページ36

A.side




男の子と遊んでいると、遠くから名前を呼ばれた気がして顔を向けると志麻さんに手招きされていた。

すると口パクで帰るぞ、と言われたので男の子に別れを告げ４人の元に向かった。




し｢口パクでわかったん？｣




『ｺｸﾝｯ』




う「さすがA」




うらたさんに頭を撫でられていると、センラさんの方に目が行ってしまった。
センラさんが知らない人と睨み合っていたのだ。




さ｢A、センラの服を引っ張って帰るよう言ってくれへん？｣




小さな声でそう言われて不思議に思ったが一応やってみた。……怒られないかな。




せ｢あれ、Aちゃん！？もう戻ってきたん？｣




『疲れたので帰りたい、です…。だめですか…？』




せ｢んーん、大丈夫やで。それじゃあ帰って昼寝でもしような｣




センラさんに頭を撫でられながら坂田さん達の方をちらっと見てみると、グッドサインが出た。




『……。』




視線を感じ、見てみるとセンラさんと睨み合っていた人が私のことをじっと見ていた。
なぜか解らないが体が震えた。……この人、怖い




せ｢……そんな睨むなや。相手は女の子なんやぞ｣




｢…申し訳御座いませんでした。ですがなるべく善処求めます。｣




なんのことか解らず、うらたさん達の方を見るとお前は気にしなくていいと言われた。
………そう言われると気になります…。




さ｢よーし、帰ろ！腹減った！そして昼寝！｣


う｢お前はガキか｣




さ｢ちゃうわ！じゃあAの方がガキやぞ！｣


し｢Aに向かってガキって言うな｣


せ｢Aちゃんはええんよ｣




なんともいえない会話を聞きながらうらたさんと手を繋ぎながら歩いていると家に着いた。
家というか、城……？




せ｢じゃあお昼ご飯作るかー｣




作るのを手伝おうとしたら｢疲れてるんやから休んどき｣と言われたのでソファに座ってやまだちゃんと遊ぶことにした。




『(かわいい)』




目を細めて笑うやまだちゃんをみて、私とは全然違うなと思いながら撫でるのを続けるとどうやらご飯ができたみたいだった。




う｢ご飯だぞー｣




『…はい』




お昼ご飯はどうやらスパゲッティみたいで、頂きますをして箸で掴んでみるとなかなか掴めなかった。つるつるして掴めない…




う｢(体が傾いてる…)｣

し｢(一生懸命すぎやろ)｣

さ｢(フォーク使えばええのに…)｣

せ｢(ﾝﾞﾝﾞﾝﾞﾝﾞﾝﾞﾝﾞﾝｯｯ!!)｣




結局センラさんから持ってきてもらったフォークを使って食べました。

─３７→←─３５

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す