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花束を持って、いつも通りの道を帰っていた
_____はずだった
いつもと違う、そう感じたのは家からすぐ近くの角を曲がったときだ
鼻につく匂いが漂っているのがわかった
それまではよかった
私が住んでいるのはもともと喰種にとってあまり治安がいいとは言えない土地なので
争いがあってもさほど珍しくはない
オビタダ
でも、夥しい量の......血の匂いがするのだ
貴「.....ッ」
思わず吐きそうになる
「______A...!!?
来るんじゃな..い.....!!!!
に..逃げろ..ォッ!!
早....く...」
それは聞きなれた父の声だった
貴「..お..お父さ.........?」
次の瞬間
__ズシャ..ァッ
鈍い音がした
「...っガハ....ッッ!!」
父の身体が、...."父だった"ものが地面に転がるのを見た
.......え?
何故、何故、父がこんなことに?
状況が、解らなかった
__というより、解りたくなかった
そんなことが叶うわけがなく、ドラマのようによくできたこの場所に置かれてしまった私には簡単に理解ができてしまった
これは共喰いだ
喰種が喰種を喰べるなんてこと、信じたくなかった
それに父が..........
貴「......ッ!!」
......母は...母は何処にいるのだろうか
決死の思いで辺りを見てみると
目が、合ってしまった
≪...ん.....?
...あ
ごめんね?食事中なんだ
さっきのは喰える味じゃなかったけど
すごくおいしいんだ、この人
だからもうちょっと待っててね
...そんな怖い顔しないでよ?
...あーあ..もしかしてコレ、キミのお母さんだったりする?≫
ただただ、期待していた
母に、花束を渡して喜んでもらいたかった
......でも、それが母だということを解りきっていたのかもしれない
涙がとまらなかった
それは悔しかったのか、憎かったのか、悲しかったのかはわからない
それと同時に、
今、何もできない自分が
母を貪り喰べている喰種と同じ、喰種であることを憎む
そして何より
ミニク
醜かった
...助けて..__________
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ウタさんIove! - かっこいい!応援してます!頑張ってください! (2014年9月28日 19時) (レス) id: babaa63c47 (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - フロンティアさん» ありがとうございます..!!不定期になってしまって申し訳ないです.. 頑張ります!! (2014年9月19日 12時) (レス) id: d24f5e8f49 (このIDを非表示/違反報告)
フロンティア(プロフ) - めっちゃ続きが楽しみです!頑張って下さい! (2014年9月16日 6時) (レス) id: c9e53790ec (このIDを非表示/違反報告)
晴(プロフ) - シキさん» ありがとうございます!!(;_;)頑張ります!! (2014年9月8日 22時) (レス) id: d24f5e8f49 (このIDを非表示/違反報告)
シキ - 面白いです!続きまってます!!! (2014年9月8日 18時) (レス) id: c51bb2e062 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:晴 | 作成日時:2014年8月21日 16時