No.14 ページ15
*
帰路についたのは夜遅く
私の背中からはAの規則正しい寝息が聴こえてきた
お互い、そんなに沢山は飲んでいないが
どうやらAも酒には弱いようだ
でも普段見れないAを私だけが見れた気がして
自然と頬が緩んでしまう
(誘ってよかった〜…)
思わずスキップをしたくなるが
Aを背負っているということを忘れてはいけない
月明かりが照らす道をなるべくゆっくりと歩いた
Aが起きてしまわないように
いや、
この時間がなるべく長く続くように
〜
A*
目が覚めると
そこはなんとジャーファルさんの背中だった
あぁ、きっとこれは夢だ
どうやらはしゃいで飲み過ぎてしまったらしい
普段お酒を嗜まないジャーファルさんに誘ってもらえて
それがなんだか嬉しくて
ゆっくりと心地良く揺れる暖かい背中
ふわりと香るのは先程まで飲んでいた葡萄酒の匂い
細身なのに筋肉はしっかりとしていて
安心して背中に体を預けることができた
「…A?もしかして起きてます?」
突然こちらへ振り向いた顔との距離はとても近くて
たとえ夢でもそれが恥ずかしくなってしまいとっさに瞼を閉じて狸寝入りを決め込んだ
「…ふふ、おやすみなさい。」
気づかれたのか気づかれていないのかはわからないけれど
彼は優しい声でそう言ってくれた
目を瞑るとだんだんと眠気が襲ってくるのがわかる
夢の中でも眠くなるんだ、と呑気なことを考えながら私は再び眠りについた
*
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ぴょん子(プロフ) - 紫陽花さん» そう言ってもらえると嬉しいです!更新頑張りますね! (2017年9月26日 7時) (レス) id: 319f5d20b4 (このIDを非表示/違反報告)
紫陽花(プロフ) - めっちゃ面白くて好きです!更新楽しみです頑張ってください!! (2017年9月26日 6時) (レス) id: 248dd46236 (このIDを非表示/違反報告)
ぴょん子(プロフ) - 声優2次元大好き!さん» ありがとうございます!頑張ります! (2017年9月12日 20時) (レス) id: 319f5d20b4 (このIDを非表示/違反報告)
声優2次元大好き! - 更新楽しみにしてます!頑張ってください! (2017年9月12日 15時) (レス) id: 51b90ece6b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ぴょん子 | 作成日時:2017年9月11日 22時