グレイス=フィールドの最年長 (ページ33)

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32話ページ33

Aside

知らない女の子に助けられてとある洞窟のような場所に案内された

少女はエマの治療をしてくれて、背の高い男がレイを連れてきてくれた

『エマとレイを助けてくれてありがとうございます。皆も、かなり2人に懐いて...』

？「気にしないで、困った時はお互い様っても言うじゃない？」

『名前、聞いてもいいですか？』

ムジカ「私の名前はムジカ、こっちはソンジュ」

『Aです。二人は...鬼なのに、どうして私たちを助けたんですか？』

ソンジュ「鬼、ねぇ...俺たちは宗教上の理由から人間を食べない」

ムジカ「他なら食べるんだけどね」

『そう...ですか』

ムジカ「そんなに心配しなくても大丈夫よ、ご飯の用意と倒れた子の様子見てくるわね」

そう言ってその場を去っていったムジカによって私とソンジュによる沈黙の空間が広がる

ソンジュ「.....」

『……』

ソンジュ「……」

『…あの』

ソンジュ「…何だ」

『どうして仮面をつけてるの？』

ずっと気になっていた。昔見た鬼も、ソンジュもムジカもみんな仮面をつけている

ソンジュ「あぁ...鬼の弱点だからな」

『弱点？』

ソンジュ「顔の...ちょうど真ん中くらいか？この辺に核がある。それを簡単に潰されないように仮面をつけている...触るか？」

『いいの？弱点なんでしょ？』

ソンジュ「お前ごときに触られてもやられん」

私はソンジュに近寄り仮面を触る...硬い、石？材質はなんだろう...それに鬼と人でこんなにも皮膚の色が違う、なんで腕に包帯巻いてるんだろ

『何この模様...』

ソンジュ「あ〜...そろそろいいか？」

ソンジュの言葉で気づいたが私はかなりベタベタ触っていたようだ。距離も近い

『ご、ごめんなさ...！』ﾌﾗｯ

急にめまいがして倒れそうになる。疲労が溜まったのか、なんにせよ薬を飲まないと心臓が弱ってしまう...せっかく薬を飲み続ければ15歳で治るんだ

ソンジュ「お、おい...大丈夫か？」

『く、薬...』

ソンジュ「薬か？どこだ」

『エマ、達が...寝てた、部屋...ｾﾞｪ』

ソンジュ「あそこか...捕まってろよ。ついでに武器も置いていくか」

そう言って私を抱えるとソンジュは早足でエマ達が眠っていた部屋へ向かった