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安室透 * 守ってみせる ページ40

『お世話になりました』

ポアロの従業員に囲まれ、Aは頭を下げた。

梓「Aちゃん寂しいよ!」

ギュッと抱きつく梓にAも手を回した。

抱き合いながら従業員の顔を見渡していく。

『...』

そっか...今日はお休みだったもんね...

笑みを浮かべながら悲しげに目を伏せる。

その後、店長からサプライズでメッセージの
書かれた色紙を受け取りもう一度頭を下げて
店を出た。

梓「また来てね!スペシャルメニュー用意
しとくから!」

『...うん!』

何度だって行くよ、もし来れるなら...ね。

ただ、最後に会いたかったな...

目からこぼれ落ちた涙を指で拭いポアロから
少し離れた駐車場へ向かった。

自分の車を見つけ、キーをさす。


「Aさん」

『!』

背後から聞こえた声に振り返ると、少し息を
切らした安室の姿がそこにはあった。

『安室さん...!』

安「どうして...辞めてしまわれるんですか?」

『えっと...』

驚きで心臓をドキドキさせながらAは答える。

『仕事でヘマしちゃって...』

安「...そんな所 見た事ありませんけど」

『べ、別の!別の仕事で...』

安「でもそれは、ポアロを辞める理由には
なりませんよね?」

『...えと...』

なんだかいつもよりも低い声と強い眼差しで
問い詰められ目を泳がすA。

安「...“別の仕事” とは一体なんですか?」

『そ、れは...』

Aが質問の答えに戸惑っている間に、
安室は大股でAに歩み寄る。

『...っ』

Aが後ずさるとトンっと窓ガラスが背中に
当たった。

ダンッ

安室は車の上に手を置いてAを閉じ込めた。

『安室さ...』

安「...首、怪我してますね」

そっ...と安室が髪を手の甲で持ち上げると
ガーゼが貼られていた。

『やめ...』

ガーゼを隠そうとするAの手首を掴まえ
袖をまくる。

安「それに腕も...包帯から血が滲んでますよ」

ぐるぐるも包帯に巻かれた腕...そこはかすかに
赤黒んでいた。

バッと腕を振り払って袖を戻す。

安「...何かの事故に巻き込まれた、交通事故、
もしくは...爆発事故」

『...そういえば、安室さん探偵でしたね』

ふっと笑みを零して顔を伏せAは言った。

『依頼、してもいいですか?』

ガサッと鞄から2枚の封筒を取り出した。

『こっちは、私の家の住所です。中に鍵も
入っています。安室さん...この家を燃やして
ください』

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みち - 43ページのジン可愛すぎかよ… (2019年5月1日 4時) (レス) id: 737d5e15b0 (このIDを非表示/違反報告)
レモーン(プロフ) - 音さん» 大丈夫ですよ! (2019年2月26日 3時) (レス) id: df95101de3 (このIDを非表示/違反報告)
- またまた続けてのコメントですみません...。 2回目にしたコメント字が抜けてました...。 私は修学旅行編はアニメで見した。 これ正しくはアニメで見ました。 でした。 すみませんでした...。 (2019年2月18日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- また続けてのコメントですみません...。 作者さんにお聞きしたいことがあるのですが...。 作者さんとお話したいと思っているのですが...。 ここ以外でお話することって可能ですかね? (2019年2月18日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
- 続けてのコメントですみません...。 私は修学旅行編はアニメで見した。 ここの小説ではこの修学旅行編を書いてる 人って居ないですよね? ここの小説でも読んでみたくて探しては みたのですが...。 いつかここでも読めたら良いですよね?...。 (2019年2月18日 1時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:レモーン | 作成日時:2017年9月27日 23時

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