104話 ページ4
棗さんの家に着いた
「ここだよ」
チャイムを鳴らし棗さんが出て来た
「久しぶりだな。入れ」
部屋に入ると絵麻が居た
でも何故か泣いている
『絵麻!』
「A...」
『どうしたの?何があったの?』
「実は...」
絵麻の話によるとパスポートの手続きに行った時に戸籍謄本を見たらしい
麟太郎さんとの血の繋がりがないことを知ってしまったらしい
そして家には帰りたくなかったので道端で会った棗さんの家に泊まったらしい
『辛かったね』
「僕も同じ」
「え?」
「僕も養子。最初は戸惑ったりした。でも大切なのは、血じゃない。繋がっているべきなのは心。ちぃちゃんもAちゃんも家族」
『琉生さん...』
「はい。ありがとうございます...」
絵麻も落ち着き、今私達はマンションに向かっている
「ねぇA、私血の繋がりはなくても私はAのことを家族だと思ってる。今日もこうやって探しに来てくれた。嬉しかった...」
『絵麻...』
「兄弟のことで気まずいのは分かってる。だけど私はAに戻ってきてほしい」
『でも、私が居ることでまた...』
「僕も、戻ってきてほしい」
真剣な表情の二人の前で私は何も言えなかった
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アリス(プロフ) - イラスト描いて良いですか? (2018年12月19日 23時) (レス) id: e6bf6e1bae (このIDを非表示/違反報告)
のん - とってもおもしろかったです!梓と主人公には幸せになって欲しいです!! (2018年5月13日 20時) (レス) id: 1a1dee6257 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆきんこ | 作成日時:2018年1月21日 1時