ももかちゃん……？？ ページ11
クラス替え後間も無い頃、学校の休み時間
(※古神は防衛任務にて不在)
｢あ、米屋おけーりー。｣
｢たでーまー。｣
自分と前の席の人の机をくっつけてお昼を食べる準備をしていた出水が、購買から帰ってきた米屋に声をかけた。
｢なぁ聞いたか？この前の李香の話。｣
｢李香？何またあいつ面白い事したのか。｣
それから止まらない本人不在の古神トーク。
なかなか盛り上がっている2人に、クラスメイト達(特に男子)はこう思っていた。
………ももかって誰…！！！
古神は自己紹介時に自身の苗字しか名乗らなかった為、顔と下の名前が一致していない人がほとんどだった。
更に”ももか”という普通女子に多い名前が、男子である古神の下の名前とは誰も予想していなかったのだ。
｢な、なぁ出水。｣
話している内容的に出水か米屋の彼女、そうじゃなくても親しい間柄の女子だと判断したモブ男は数名の友達と共に2人に声をかけた。
｢ん？どうした？｣
｢その、”ももかちゃん”って、お前の彼女？｣
｢もし良ければこいつに紹介してやってよー。いっつも出水と米屋が話してる”ももかちゃん”て子の事気になっててさー。｣
｢｢エ。｣｣
｢｢え？｣｣
謎の気まずい空気が流れる。
そして耐えきれなくなった米屋が吹き出した音が聞こえた。
＿＿別日
｢な〜ももちゃんおらん？｣
｢おー隠岐か。どうした？｣
｢いや、会いたいな〜って。｣
｢ベタ惚れかよ。｣
｢可愛いやんももちゃん。｣
A組からやって来た隠岐と会話をする出水と米屋。
そして周りの生徒達は思った。
隠岐／隠岐君をも虜にするももちゃんって一体何者……！！
すると3人の元にやってきたのは女子2人組。
｢お、隠岐くんって！｣
｢ん？なんやどうした。｣
｢その、ももちゃん…て子が、好きなの？｣
｢えうんだいすき。｣
｢｢おいこら、お前は更にややこしくしやがって。｣｣
女子2人は撃沈していた。
＿＿古神が古神李香である事が皆に理解される前の話
続く
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作者名：ゆっけ | 作成日時：2022年11月10日 19時
