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呪歌 ページ12

あなた side




エルはみんなに向かって

「さっきの列車に乗っているのだな、今すぐ追うぞ!!!」

と声をあげた。





私はSEプラグを腕につける。


「ナツ、どんな特徴をしていた?」


「あんまり特徴なかったなぁ。

…なんかドクロっぽい笛持ってた、三つ目があるドクロだ」





ドクロの笛に子守歌…何か引っかかる。



「何だそりゃ、趣味悪ぃ奴だな」



ふとルーシィに目を向けると

顔色が悪く、目を見開いていた。



『…ルーシィ?』





どうやら3つ目のドクロの笛に心当たりがあるらしい。


「もしも、その笛が呪歌だとしたら…

子守歌…眠り…死…!!!」


ルーシィはパッと顔を上げる。



「その笛がララバイだ!!!呪歌…"死"の魔法!!!!」

「何!?」

『「呪歌?」』


呪歌の言葉に私とグレイは疑問符を浮かべた。





「あたしも本でしか読んだ事ないけど…

禁止されてる魔法の一つに呪殺ってあるでしょ?」



呪殺…

『対象者を呪い、死を与える黒魔法…だよね?』

「呪歌はもっと恐ろしい…"集団呪殺魔法"なの!!」




その言葉にエルの表情が強ばった。

「集団呪殺魔法だとっ!?そんなものが奴等の手に渡ったら…」





*



猛スピードで魔導四輪を走らせるエル。





「エルザ!飛ばしすぎだぞ!!

SEプラグ膨張してんじゃねぇか!!!」

Aのことを考えろ、とグレイは私を気遣ってくれる。




「あの笛が吹かれれば大勢の人が死ぬ…。

音色を聞いただけで人の命が消えてしまうんだぞ!!!」

「Aに代われとっ言ったが拒否されたんだ、仕方あるまい。」




「奴らの目的もはっきりしてねぇし…

一戦交える可能性だってあるんだぞ!!」


そう言うグレイも中々引かない様子。





酔いながらも、私は口を開いた。



『大丈夫、エル…もナツもルーシィやハッピーだって…いる。

それに…もしもの時は守ってくれるでしょ?…グレイ』


「あぁ、当たり前だ!」




こう言うと決まってグレイは

恥ずかしがりながらも期待どうりの答えをくれる。

『…ありがと!』



*

人混み→←笛



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作者名:ゆうの | 作成日時:2014年1月29日 6時

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