57話 ページ10
天月(天宮翔太)side
ひょんなことから自分の家に連れてきた女の人。目の前でボコられてるとこ見ちゃったら見て見ぬ振りは出来ないし。
挙げ句の果てに自分が歌い手をしてることを言う羽目にもなった。
しかもパソコンも貸さないといけないって……助けなきゃ良かったかも、なんて。
み「葵。そろそろ時間だし帰ろうか」
葵「そうだね。A姉ちゃんの放送は家で見よ!」
天「二人にはお姉さんがいるの?」
み「いえ、いませんけど……」
じゃあ知り合い?親戚とかいとこ?家大きかったけど、さすがに親戚と暮らしてるって有り得るか?
み「葵が言ってるA姉ちゃんはさっきの女の人ですよ。それにさっきうt……!?いって!」
葵「何でわざわざ言おうとするの!?」
み「同業者っぽいから教えた方が」
葵「良いから帰るよ!すみません天月さん。今日は本当にありがとうございました。家、バラさないで下さいよ?」
天「二人がバラさなければね」
Aさんって言うのか。同業者?つまりは歌い手をやってる?もしくはボカロPとか?
玄関で一人考えていると、リビングから俺を呼ぶ声。
96「あーまちゅ!クリアの放送始まったよー!」
天「あぁ、今行く」
俺の家は玄関からリビングが一番近い。その少し奥に客室がある構造。
俺は歌い手やってる以上、耳が結構良い。それもあってか、少しだけ客室から声が聞こえた。
『ーーー暇ーーですか?』
かすかに聞こえたAさんの声。でも俺はその時、気のせいだと思ってその場を後にした。
96「やっぱクリア面白いよ!今アンチに喧嘩売った!」
天「へぇ。何言ったの?」
96「最近さ、歌ってみたをそらるんがMIXして炎上したじゃん?だからこの放送でもアンチやらそらるん信者やらいっぱいで。
そこでクリアは言った!『アンチの人、暇なんですか?』って!」
俺らは立場上、炎上すると下手に出る。下手に煽っても余り良いことが無いからだ。
だから遠回しに注意したり、リスナーにフォローもしない。炎上の種になることは極力避けている。
やっぱり凄い、と思った。俺の思う常識を簡単に覆しているから。
しばらく二人で見てると、アンチを完全に敵とみなすことを次から次に言っていた。俺にはこんなこと出来ないわ。
『それでは聞いて下さい。【未完成タイムリミッター】』
終盤になって何かの曲のメロディーが流れる。どこか落ち着くメロディー。それは心に染みるような気がした。
568人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
如月裕翔(プロフ) - このお話おもしろ!!友達なりたいです!でも申請の仕方がわからないので申請してくれると助かります!あと、ためおけですかね?こっちはためおけです! (2020年1月13日 1時) (レス) id: 364751019e (このIDを非表示/違反報告)
ひな(プロフ) - このお話とっても読み応えがあってすごく好きです。良ければお友達になってくれませんか?頼んでおいて申し訳ないのですが、申請の仕方が分からないので申請して頂けると嬉しいです。 (2019年9月28日 14時) (レス) id: dc5a620aef (このIDを非表示/違反報告)
らむね(*^▽^) - サツマイモ組で腹かかえて笑ったwwww (2019年9月25日 0時) (レス) id: 2553d8a9dd (このIDを非表示/違反報告)
松野霊夢 - 友達になって下さい、でも友達申請ってどうするんですか? (2019年9月8日 21時) (レス) id: 30f8667df4 (このIDを非表示/違反報告)
花松 - 友達になってください (2019年8月19日 12時) (レス) id: db133532e2 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:三鈴 | 作成日時:2018年2月5日 19時