【喧嘩松】だから神は林檎を与えた。【おそ松さん】

26個目。 ページ30

___俺は、間違えたんだ。





人間には誰でも、選択肢というものがある。


その選択肢は極めて極端であって、理不尽なものである。


一歩間違えでもすれば、後戻りなんて出来ないこともある。


俺はきっと、その選択を間違えた。


それはどんなに憎ましいことであろうか。


“俺”は、そんな俺を見て嘲笑うだろうさ。


でも、お前は、


「そんなの、関係ないくらい、俺をまっすぐ見てた。

A…お前が紅月であると知った時は、素直に嬉しかったのかもしれない。

俺は………。」


何て言えば伝えられるのか、


俺にはきっと、一生かけてもわからないから。


「俺は…お前に、」


不良品である俺は、選択肢を間違えた。


でも見捨てて欲しくない、

誰かの心の、隅っこでいいから、残っていて欲しい、

誰かから、俺は___


「…謝罪を、したい」



認めて欲しいだけなんだ。


俺は、ここにいると、

俺という、ただ1人の俺はここに。



その誰かが、A…お前であって欲しい。





今更もう遅いだろう。


選択肢を間違えれば、後戻りなんて出来ないのだから。





『…聞きたくない』




ボソリとつぶやかれたその一言は、俺の耳にしっかりと届いた。



聞きたくない、それはそうだろう。


自分の人生や親友の命まで壊そうとしたのだから。




そう心の中で考えていると、ふいにAがこちらに顔を上げた。



『謝罪は、聞きたくない。』


今度は、はっきりと、しかし震えた声で聞こえてきた。


何を考えているのかわからなく、黙っていると、


『私は、あんたを許さない。

…そう、思っていたけれど。

楓の目は治るし、あんたがいなかったら、

いい意味でも悪い意味でも、今の私はいない。


だから、もう喧嘩なんかせずに…


普通に、“ダチ”として、私と…』




Aが何を言っているか、驚きすぎて言葉が出てこなかった。


ただ、こいつは今、


“謝罪はいいから、私と普通のダチとして接してくれ”


そう言った。





ダチ？…俺が？


そんなこと、いいのか、お前は。



「…いいの、か…俺が、ダチと名乗っても」


戸惑いが隠しきれない声を、Aに向ける。


するとAは、


『ああ。だから、謝罪なんかする暇があるなら、

私と普通に接して、

私と一緒に過ごそう』ニコッ






嗚呼、その笑顔、


あの時見た笑顔よりも、


すげえ綺麗だ、





ーーー


結論的に、劉兎すわん、恋してるね、

レッツらびゅ！！！！！←

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