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第十三話 ページ16

それから数時間後、信乃が荘介の膝で眠っていると
部屋に扉が勢いよく開けられた。


「ここか!?妖共!!この丶大がとっとと退治してくれるわ!!」

『「「…」」』


部屋に入ってきた僧に冷ややかな視線を送る3人
その時、Aの隣…つまり眼鏡の青年の背後から冷気が吹き荒れ、
僧に襲い掛かり、氷漬けにした。
僧が氷漬けにされた時、信乃が目を覚ました。


信「雪…?…雪姫?」


雪姫は挨拶の代わりに、信乃の額にキスをした。


信「やっぱり雪姫だ。久しぶりー・」

『あぁ…やっぱりさっきのも雪か。久しぶり』


信乃に抱き付かれた雪姫は、ニコリと微笑み頬に触れた。


『くすぐったいよ、雪』

「ちょ…ちょっと待った!!君ら、どーして彼女に触れる!?
というか君ら知り合い!?」

信「うん
 雪ん中、森で遭難しかかってるとこ助けてもらったんだよ。」

『私は信乃探しに森に行ったら偶然会った』

信「それから毎年冬が来るとよく遊ぶ」

荘「……へー、雪の中で遭難ねぇ…それは初耳」

『(あ、墓穴掘ったな、信乃)』


荘介のこわーいお言葉を聞いた信乃はビクリとして、慌てて話を変えた。
すると雪姫はふわりと眼鏡の青年の膝へと座った。
すると…眼鏡の青年は、「雪姫に自分から離れるよう説得してほしい」と頼まれ、
今までどれだけつらかったかを訴えてきた…が


信「そりゃ無理だ」

「何故!?」

『雪がこの季節に人前に出ることはまずない。
よほどアンタを守りたいんでしょう』

信「それに雪姫がアンタから離れたら、アンタ死ぬ」

「Σ!!」

信「どーせ雪ん中、死にかかってるとこ助けてもらったんだろ?諦めろよ」

「じ…じゃあ私は一生このまま…!?冗談じゃない!!」


眼鏡の青年がそういったとき、信乃の眼の色が変わった。


『…』

信「自分だけがそうだと思うなよ?アンタを生かす代わりに雪姫もその代償を払った。
 妖がたかが人の子の命を助けるために、少なくとも彼女は―――」


その時、雪姫が人差し指を信乃の口に当て、黙っているように信乃に合図し
Aにも同じようにしたため、Aは無言でうなづいた。


荘「あぁ…信乃、A。この橋を渡ったらもうじき帝都に入ります。」

『そうか…
(私は雪姫の声…好きだったんだけどな)』


「冬の楽しみが完全に減ったか…」と呟き、Aは雪姫の頭をなでた。

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ユウ(プロフ) - これからどうなるか楽しみです、更新頑張ってください。 (2016年7月18日 19時) (レス) id: cb3c3b9b5b (このIDを非表示/違反報告)
緋桜(プロフ) - とても面白かったです♪更新頑張ってください(o´罒`o) (2015年7月16日 19時) (レス) id: eb15f18390 (このIDを非表示/違反報告)
しー - はじめまして!八犬伝が好きで読ませていただいてます。とても面白くて、ハマってしまいました!更新楽しみにしています! (2014年7月27日 21時) (レス) id: c72d9a9167 (このIDを非表示/違反報告)
紳士(仮) - 更新がんばて下さい。応援してます...それと、この作品好きです (2014年4月11日 19時) (レス) id: c0cc1e52ee (このIDを非表示/違反報告)
すみれ(プロフ) - この小説面白いです!八犬伝が好きでハマっています(●^−^●)蒼カッコいい♪更新の再開待ってます! (2013年11月28日 17時) (携帯から) (レス) id: 5825e14575 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:蒼院 ツバサ | 作成日時:2013年8月1日 13時

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