3話 ページ4
キーンコーンカーンコーン
四時間目の終わりを告げるチャイムが鳴った。
私がやっと終わったと思い、伸びをすると、さつきが私の席に来てお昼を一緒に食べようと言ってきた。
もちろん良いよ、と返すとさつきはニコッと笑った。
可愛すぎる、天使か。
そうか、天使なのか。と一人で納得していると、さつきにデコピンされた。
「もう、A話聞いてる？」
デコピンは少し痛いので、止めてもらいたい。
「うん、聞いてるよ、どこで食べる？」
「今日は、学食‼」
即決らしい。優柔不断な私からしてみれば羨ましい限りである。
というわけで、学食なう。
…うん、ノリで使ってみたけど似合わないな。やめよう。
私が決心していると、さつきがデザートのさくらんぼを食べながら話しかけてきた。
「Aはさ…」
「うん」
うどんの最後の一本を口に入れつつ相槌をうつ。
「好きな人とか居ないの？」
「ぶっ⁉」
びっくりし過ぎて、吹き出しそうになる。その代わり喉に詰まらせた。
「げほっ、ゴホッっっ…はあ」
「だっ大丈夫⁉」
さつきが背中をさすってくれる。優しい子だ。
「っ大丈夫だよ。…さつきが変なこと言うから詰まらせたじゃんか」
軽くさつきを睨むとさつきは笑った。
「ふふっごめんごめん。Aはそういうのどうなのかなーって気になったから」
「私はってことは、さつき何かあったの？」
「ええ？わ、わたし？うーん、聞きたい？」
私は、こくこくと頷く。
「わたしはねっ、好きな人できたよ！」
「え⁉誰だれっ⁉」
私のさつきは中途半端な奴には渡さないぞ！
「それは…」
「それは…？」
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作者名：りゅーす | 作成日時：2017年3月17日 21時
