秘密の話 (ページ26)

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YJ side

ジン先輩に呼ばれたのは先輩たちの宿舎だった。

JN ｢ここに住んでる人達は個人のスケジュールがあっていないからゆっくりして大丈夫だよ。｣

『はい…』

JN ｢コーヒー飲む？｣

『あ、はい』

JN ｢…はい｣

『ありがとうございます』

JN ｢…それで？何を聞きたいの？｣

『…先輩とAは、本当に付き合ってないんですよね？』

JN ｢まだ信じてないの？付き合ってないよ。
まあ、僕はAに好意を持ってるけどね。｣

『え…？』

JN ｢いやぁ、相談に乗ってるうちにいつの間にかね！まさか相談してる側じゃなくてされてる側が好きになるなんてな！｣

ｱﾋｬﾋｬﾋｬと相変わらず独特な笑い方をする先輩。

JN ｢…まあ、相談されたって言うか、半ば無理やりさせたんだけど。A、あんまり自分から悩みとか話さないだろ？｣

『はい…悩みだけじゃなくて自分のことを話さないんです。本人も話したくなさそうだから俺達も無理に聞かないんですけど…』

JN ｢んー…確かに聞かれなくなくて話さないかもしれないけど、本心は意外とそうでもないんだよ。
本当は“気づいて欲しい”って思ってるんだよ。本人に自覚はなくてもね。｣

Aはいつもそうだ。
俺やメンバーが大丈夫？って聞いても絶対に大丈夫って言うし、ちょっと落ち込んでる様に見えたら声もかけるようにするけど、それでも大丈夫って言うし。

JN ｢Aから聞いてることは？｣

『何も…』

JN ｢スビナからも聞いてない？｣

『はい』

JN ｢…これ、本当はメンバー全員知ってないとダメなんだけどなぁ｣

『何ですか？』

JN ｢実は…｣

そんな大事な事、何も聞かされていなかった。
俺たちは信用されてないのか。
いや、ちゃんとAの様子を見て聞こうとしなかった俺たちも悪い。

『…ちなみに、先輩がAと連絡を取り始めたのは？』

JN ｢俺がその事を聞いてから。何かあったら困るからってこれも無理に聞いた。だから…2ヶ月くらい前からかな。｣

『ってことはそれより前に…』

JN ｢そうなるね。｣

『なんで言わなかったんだよ…』

JN ｢Aも、本当は言いたかったと思うよ。
だけど、ちょっと意地を張ったんだよ。大好きで大切なメンバーに迷惑をかけないで自分で解決したかったんじゃない？｣

だとしても、せめて長男の俺か一番仲のいいスビンには話してほしかった。

Aに、殺害予告が来ていたなんて