2話 ページ3
あの日から俺はよく兄貴と比べられるようになった
「ゆうやは出来るのになんでお前は出来ないんだよ」
「兄とは大違いだな」
毎日のように同じことを言われ苛立ちが募り授業をサボり始めた
そんなある日いつものようにガーデンテラスで本を読んでいると声を掛けられた
「十六夜Aくん…だよね?」
名前を呼ばれ本から顔をあげると色素の薄い金髪に水色の瞳の男の子が立っていた
綺麗…
彼を見て思わずそう言いそうになった
『そうだけど…なんかよう?』
ネクタイからして僕と同じ年みたいだけど…
「僕は天祥院英智。Aくん僕と友達になってくれないかい?」
『…は?』
いきなりなに言ってんだこいつ
俺と友達に?
なんのために?
「実は初めて見たときから仲良くしたいと思ってたんだ」
『…そう言って俺じゃなくて兄貴が狙いなんだろ?』
昔から兄貴はモテたからよく女子達に同じような事を言われてた
どうせお前もアイツらと同じなんだろ?
天祥院という彼を睨みつけると彼は驚くことを言った
「兄貴って…ああ、ゆうやくんの事かい?彼の才能は認めるけど興味はないよ」
それを聞いて俺は目を見開く
兄貴に興味を持たない人を初めて見た
「僕達は皆努力をして頑張っているのに彼はなんの努力もせず、当たり前のように上に立っている。はっきり言って彼にはアイドルになる資格はないね」
天祥院は冷たい目で遠くを見つめながらそう言った
『じゃあなんで俺を…』
「最初に言っただろう?君と友達になりたいからって」
じゃあこいつは本当に俺と友達に…
『じゃあさ…』
「ん?」
『俺を裏切らない?見捨てない?』
もう裏切られるのは嫌だから…そんな気持ちで天祥院に聞くと彼は目を見開いてからクスッリと笑った
笑うところも綺麗だな…
「もちろんだよ。僕は友達を大切にするからね」
天祥院は俺に手を差し出す
こいつは兄貴じゃなくて俺を見てくれてる
もう一度だけ信じてみよう
そして俺は彼の手を掴んだ
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咲夜(プロフ) - この作品とっても面白いので続編作ってください!!!!!!!!!!!! (2019年9月12日 9時) (レス) id: 92733d3471 (このIDを非表示/違反報告)
ゆき姫(プロフ) - 英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴さん» メッセージありがとうございます!次回作はまだ考えてませんが頑張りたいです! (2017年6月10日 10時) (レス) id: ab6fb12fda (このIDを非表示/違反報告)
英智君尊いよぉぉぉぉ(((殴 - とっても面白かったです!つぎはぎこの小説の長編が見たいなぁ、、、なんて。次回作も楽しみにしてます!!! (2017年6月10日 9時) (レス) id: 7e00625b4b (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆき姫 x他1人 | 作者ホームページ:https://twitter.com/@1215YUKIUSAGI
作成日時:2017年6月8日 2時