第346話 親しい友 ページ21
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水に何かを叩きつけたような激しい音。
目を開けば、サスケとナルトの戦いが繰り広げられていた。
そんなとき、ある気配に気付く。
滝が流れ出る崖の上。
先程、通ってきた森の方から。
Aは、迷うことなくその気配がする方へと向かった。
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薄暗い森。
少しだけ気味が悪かった。
が、Aは迷わず足を進める。
A「君まで追いかけてくるなんてね。
驚きだよ……」
Aは笑顔を浮かべていた。
どこか嘲笑うかのような笑顔を、目の前の人物に向ける。
A「我愛羅」
腕を組み、無表情のままの彼はそこに立っていた。
我愛羅「木ノ葉からの要請だ。
お前とうちはサスケを連れ戻せ、と」
A「へぇ……」
Aは笑顔を崩さなかった。
我愛羅「何故、里を抜ける」
A「サスケが抜けるというから」
我愛羅「何故、うちはサスケについていく」
A「サスケを守ることが、僕の存在理由だから」
我愛羅の問いの答えは、すごく簡単だった。
我愛羅「……オレの人生にも闇しかなかった。
これから先もそのような生き方をしていくのだろうと思っていた。
だが、オレにも光が見えた。
ナルトと、Aのおかげでな」
ここで、Aの表情から笑みが消える。
我愛羅「お前は、オレを友だと言った。
ならば、友を救うのもオレの役目だと思っている」
A「だから君は、そこに立っているんだ?
友となった僕を闇から出すために…?」
我愛羅「ああ」
Aは笑う。
実に滑稽な話だ。
A「悪いけど、僕を説得しても意味ないよ?
サスケが返ると言わなければ、僕も帰らない。
丁度、今ナルトが説得中でね。
あの勝負の勝敗がついた頃に決まるよ」
我愛羅「お前が里に戻るか、どうか……」
A「そう」
Aはどこか嬉しそう。
A「でもね、僕はサスケが勝つと思うんだ。
サスケがナルトを殺して、“新しい力”を手にするんだろうね」
我愛羅には、通じない。
Aは瞳を閉じ、告げた。
A「だから……
僕は君を殺して、その力を得ようと思うんだけど」
瞬間。
瞳を開いたAの目は赤く染まり、手にはクナイが握られていた。
その刃の先には、我愛羅の頭部。
Aの視界に映ったのは、目を見開く我愛羅だった。
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Ren(プロフ) - ミミさん» ありがとうございます!期待に答えられるよう、なるべく早めに更新していきたいと思います! (2016年3月4日 12時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ - いつも影ながら応援してます!お忙しいとは思もいますが頑張ってください!!また更新期待してます (2016年3月4日 6時) (レス) id: 5e127fd3f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 怜夜さん» ありがとうございます!早速使わせていただきます! (2015年11月10日 23時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
怜夜(プロフ) - Renさん» いえ、こちらこそ描かせてくれてありがとうござうました!こんな絵柄でもよければどうぞ!! (2015年11月10日 6時) (レス) id: 61b0080605 (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 怜夜さん» 大丈夫です!無事見れました!というか可愛いすぎです!描いてくださりありがとうございます!……それと、もしよければなんですが、この画像を設定のとこに貼ってもいいですか?? (2015年11月10日 0時) (レス) id: 5cd072450e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ren | 作成日時:2015年10月5日 0時