第329話 ページ3
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いつだったか、詳しくは覚えていないけど、父の怒鳴り声が聞こえた夜があった。
同じ部屋に寝ていたサスケとAは、同時に目を覚ます。
A「今のって……父さん?」
サスケ「何かあったのか……?」
サスケは立ち上がり、広間へと向かおうとした。
A「あ、待って……!」
1人、置いて行かれるのが嫌で、静かに物音を立てず、サスケの後ろをついて行った。
フガク「お前は自分の立場が分かっていない!」
隙間から見えたのは父と母と…兄の姿。
イタチ「オレは明日任務につく」
フガク「何の任務だ?」
明かりもつけずに、会話を進める父と兄。
イタチ「それは言えない。
……極秘任務だ」
その言葉に母も父も、口を閉じた。
やっと開いた父の口からは、幼かった僕らには意味が分からない話を始める。
フガク「イタチ……。
お前は一族と里の中枢を繋ぐパイプ役でもあるんだ。
それは……分かっているな?」
イタチ「……ああ」
フガク「それをよく肝に銘じておけ。
そして明日の会合には必ず来い」
イタチは父の問いに答えない。
ただ……
変わりにというわけではないが……。
イタチ「サスケ、A。
用が終わったならすぐ寝ろよ?」
名前を呼ばれ、心臓の音が急に体を震えさせるほど高鳴った。
サスケは躊躇わず、襖を開ける。
サスケ「う、ん……」
父と母は驚いたような表情で、2人を見ていた。
フガク「こんな夜遅くに何をしている!
さっさと寝ろ!」
父の態度から、聞かれたくはない話だったのだろうか。
だが、父と兄の会話。
全くと言っていいほど、意味が分かっていなかった。
このときは。
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A「あ、ここにいたんだ」
とある日の夕方頃。
Aは、庭に向かって座るサスケとイタチを見つけた。
足早にその場に駆け寄ると、サスケの隣に腰を下ろす。
イタチ「どうかしたか?」
A「ううん。
ただ、探してただけ」
そう、意味もなく。
A「2人は何か話してたの?」
イタチ「ん……。
まぁ、な」
何だか含みのある言い方。
そしてイタチはゆっくりと、肩を落としきったサスケに目を向けた。
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Ren(プロフ) - ミミさん» ありがとうございます!期待に答えられるよう、なるべく早めに更新していきたいと思います! (2016年3月4日 12時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
ミミ - いつも影ながら応援してます!お忙しいとは思もいますが頑張ってください!!また更新期待してます (2016年3月4日 6時) (レス) id: 5e127fd3f0 (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 怜夜さん» ありがとうございます!早速使わせていただきます! (2015年11月10日 23時) (レス) id: 9eaa592448 (このIDを非表示/違反報告)
怜夜(プロフ) - Renさん» いえ、こちらこそ描かせてくれてありがとうござうました!こんな絵柄でもよければどうぞ!! (2015年11月10日 6時) (レス) id: 61b0080605 (このIDを非表示/違反報告)
Ren(プロフ) - 怜夜さん» 大丈夫です!無事見れました!というか可愛いすぎです!描いてくださりありがとうございます!……それと、もしよければなんですが、この画像を設定のとこに貼ってもいいですか?? (2015年11月10日 0時) (レス) id: 5cd072450e (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:Ren | 作成日時:2015年10月5日 0時