【歌い手】ゲーマーなツンデレ彼女と優甘彼氏【浦島坂田船】

[113]続き&仕返し ページ14

やっぱりこのコは耳が弱いみたい。

ほんのり顔を赤らめて甘い声をもらすAを前に、俺の中で何かがプツリと切れた。


甘噛みして、キスして、また噛んで。


その度に彼女は恥ずかしそうに頬を染める。

やだ、まって、なんて声は誘い文句にしかならない。


志「やーだ。Aが悪いんよ？」


そんな風にしてちゃ、止めるどころかもっといじめたくなるやんか。

『なんでよ…ばぁか』

出ました、彼女の口癖、"ばぁか"。

普段は大人っぽい彼女が少し子どもになるこの瞬間がたまらなく可愛い。


でもまぁ、こっちはオトナやし。

余裕なんてこれっぽっちもないけど、これ以上続けたら本気になりそうだから。


耳元から首へ、首から胸元へ。

彼女のラインに沿って自分の口を這わせる。


服を少し強引にずらして、鎖骨の下あたりに噛みつき、"あと"を残す。


これでもうAは俺のもの。


＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
＿＿＿＿＿＿＿＿
*Aside*

『んーー！服伸びちゃうじゃん、もう！』

志「大丈夫大丈夫、そう簡単に伸びないてw」


彼がこのあとどう出るか分からないから、ほんの少し距離をとろうとソファから降りてみる。

ふむ…どうやら動揺してるみたい。

追い討ちついでに、溜息ついて腕組んでみる。


すると彼はやっちまったと言わんばかりの表情で、

志「え、ちょ、ごめん…調子乗った…」

と。(笑)


今にも吹き出しそうな笑いをこらえて、わたしはツーンと口を尖らせそっぽを向く。


志「まぁ…そうなるよな、ほんとごめん。

Aは初めてだもんな。一方的過ぎた…ちょっと頭冷やしてくるわ」


あわわわ、なんか泣かせちゃいそう。


『っ…ふふふ、www』

もう耐えられなくなって思わず笑いが溢れた。


『ごめんね、そんなに怒ってないよわたし。

ちょっとビックリしたけど、嫌、ってわけじゃないから…』


そう言って笑うと、


志「…へ？あ、ほんと……？

うわぁー！もー！嫌われたかと思ったー！！」


子どもみたいにギューっと抱きつく彼。


『でもまた調子乗ったらほんとに怒るからね。

毎日これが続くんならお兄のとこ行くから。』


と、釘を刺しておく。


志「やだ…気をつけるから行かないで」

『うん、まーしぃの言動次第だよ？』

志「ねーね、これで終わりにするからさ、」

『ん？』


・

・

・

・

志「Aからキスして？」

・

・

・

・

＿＿＿こいつめ。なかなかやりおるな。

[114] 手→←[112]やる気スイッチ

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す