[114] 手 ページ15
少年みたいな可愛い顔して、彼はわたしにねだる。
そんな彼に対してわたしはちょっぴり険しい顔。
志「なぁー、そんな嫌そうな顔されたら流石の俺でもヘコむで?w」
『え!わたしそんな嫌そうな顔だった?』
志「うん、志麻さん悲しみ。」
もう、そんな可愛い反応しないでよ。
捨てられた子犬ちゃんみたいな。()
まったくもう…仕方ないなぁ。
わたしはそっと彼の頰に手を添えて、触れるだけのキスをした。
『…これで満足?』
やれやれと言わんばかりの口調で問えば、えへへと照れ臭そうに笑って答える彼。
そんな彼が心の底から愛おしく感じた、
……なんて絶対に言えないけど。
・
・
・
志「あ、そうだ。夕飯なに食べたい?」
もう日が落ちて、外も暗くなってきた。
『う〜ん…カレー!』
志「おーー、いいやん。一緒に作ろ?」
んー、まーしぃとキッチンに並んでお料理か。いいね、悪くない。
『いいよ』
志「よっし、じゃあスーパー行こっか」
部屋の戸締り、電気を消して、2人揃って玄関へ。
扉のカギをかけたら、当たり前のように手を繋いで歩き出す。
ただ夕飯の買い物に行くだけなのに、どうしてこんなにも楽しいんだろう。
志「どうかした?」
歩き出して少し、彼はわたしに尋ねた。
『ううん、何でもないの。ただ…、
まーしぃと手繋いで歩いてるだけで嬉しいなって。』
そう言うと、突然急ブレーキ。彼は歩みを止めて俯いた。
何事かと思って少し混乱してると、
志「えっ……もしや、デレ期?」
何か閃いたかのようにパッと顔を上げる彼。
『なっ…!?デレ期?違うよ、ばぁか。
もうやだ嫌い〜。
わたしは正直なこと言っただけなのに、まーしぃってばすーぐそう言って茶化すんだもん。』
わたしはサッと彼の手をよけてスタスタと1人歩き始める。
ちょっと正直に、素直なこと言っただけなのに。
こんな風に毎回毎回、冷やかすんだもん。
これじゃわたしが普段すごくツンツンしてるみたいじゃない?酷いなぁ…。(無自覚)()
志「うわぁ〜っ!ごめんて!そんなつもりなくて…ただ本当にそんなこと思ってくれたんが嬉しくって…」
慌てて彼はわたしに近寄って、再びギュッと手を握る。
そんなことされたら許すほかないじゃん。
わたしより少し大きな彼の手に自分の指をキュッと絡めて、いわゆる恋人繋ぎに変える。
『言っとくけど、嫌いなんて嘘だからね。』
彼に届くか届かないかの小さな声でわたしは呟いた。
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みしゃとんとん(プロフ) - ??折原千潤??さん» コメありがとうございます!特別何かに特化したDヲタではないのですが、そこそこ知識はあります(笑)つい先日シーに行ってフェスミス見てきましたよ〜♪ザンビでノリノリで歌って踊りました(笑) (2019年10月23日 22時) (レス) id: 37e2561948 (このIDを非表示/違反報告)
??折原千潤??(プロフ) - Dオタなんですか?!?!自分もDオタです!!スプブよりミスティークの方が私的には好きです!!(( (2019年10月23日 17時) (レス) id: dd646d0cd7 (このIDを非表示/違反報告)
みしゃとんとん(プロフ) - あおいさん» お返事遅れてすみません(汗 コメありがとうございます!更新ゆっくりですが、これからも読んでもらえるよう精進します…!! (2019年8月23日 17時) (レス) id: 37e2561948 (このIDを非表示/違反報告)
あおい - こんにちは!毎回お疲れ様です!いつも楽しく読ませてもらってます!これからも更新頑張ってください! (2019年8月15日 1時) (レス) id: 037180754f (このIDを非表示/違反報告)
みしゃとんとん(プロフ) - 龍音さん» コメありがとうございます!最近メンバーの配信も見れてないし、キャラも口調も違うかもしれないんですけどね…(汗 でも気に入ってもらえたなら良かったです(*>ω<*) 近々更新予定ですので、続きも是非お願いします〜 (2019年6月12日 10時) (レス) id: 37e2561948 (このIDを非表示/違反報告)
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作成日時:2019年3月22日 15時