【歌い手】ゲーマーなツンデレ彼女と優甘彼氏【浦島坂田船】

[102]恐怖心 ページ2

京「はぁぁ…大丈夫？連絡くれればもっと早くに駆けつけたし、助けも呼んできたのに。」


2人並んで女のキツイ香水の匂いが残るリビングの壁に寄りかかって呆然と床に座った。


『無理言わないでよ…わたしだって帰ってきたら知らん女の靴あってビックリだし…。

それに…ちょっとしか女と話もしてないし、頬っぺた叩かれただけだから大丈夫。』


京「見せて…あー、真っ赤だし少し熱持ってるじゃん。ほんと思い切り叩いてんじゃんアイツ。」

そう言うとお兄は保冷剤を取りに行った。


京「はい、これで冷やしな。」

『ありがと。ねぇ…これからどうしよう？』


そもそもおかしかったんだ最初から。

最近、事がうまく、順調に進みすぎてた。


京「うーん…俺にも分かんないや。

あ、てか！動画！！今日投稿するんでしょ？プライベートと歌い手の活動はちゃんと分けなきゃ。

これから何が起こるか分かんないからこそ１つだけ約束してほしい。」


『約束…？』


京「絶対に私情は、歌い手の活動に持ち出さないこと。誰も巻き込まないように。

この件は俺たち2人だけで切り抜けよう？」


確かに…最初の意見には賛成。

リスナーさんに心配はかけたくないし、変な噂とかデマとか流れる可能性もある。

それに、1番恐れているのは、"親たちが歌い手としての活動を邪魔してくること"。


今日、あの女はわたしたちの活動について何も言ってこなかった。知らないのかもしれない。

でも、もし……これ以上は考えたくもない。


もう一つの意見にはちょっと反対。

わたしたち2人で切り抜けられる問題だとは正直思えない。

誰かに相談…まーしぃ、彼なら家庭事情も知ってるし話しやすいかなって思ったんだけど。


そんなこと考えながら黙り込んでると、

京「A…？聞いてる？」


『へ？あぁ、うん…わかったよ』


あ、無意識に了承してしまった…ぐぬぬ。

まーいっか、今度お話ししてみよう。

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