episode.35 ページ38
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ふるふると小さく首を振って
その力か少し強くなった。
なにか訳があるんだ。
そう悟った俺は深呼吸を軽くしてAさんに触れた。
背中をゆっくりとさする。
大丈夫ですよと声をかけて落ち着かせる。
過呼吸とかそんなんでは多分なくて
でもだったらなんなんだろう。
さっきまでの疲労？
分からない。
でも、今は分かろうとするような暇もなくて。
Aさんがずっと掴んでた俺の袖。
そこからゆっくりと手が離れたのが落ち着いたサインだった。
｢落ち着きました？｣
｢･･･｣
｢Aさん？｣
｢へへ。たまにあるじゃないですか。この業界で仕事してたら。
いや、恥ずかしいところを見せちゃって･･･｣
顔面は蒼白だった。
誰が見ても具合は最悪だろう。
そんな顔で笑顔を作って
きっと何かを誤魔化そうとしてて
全てを見せてはくれない。
その辛そうな笑顔に
その虚しさに悔しさに溢れた気持ちが体を動かして
Aさんをきつく抱きしめた。
宜しくない行為だ。
でも、言い訳は仕方ないだ。
まだ落ち着いてない彼女を落ち着かせるため。
自分に言い聞かせるように。
｢と、登坂さん？！｣
｢大丈夫ですよ。誰にも言いません。
でも、あんな状態一人じゃダメです｣
｢いや、はは、何とかなるかなぁって｣
｢なりません｣
心臓止まった。ぼそっとAさんの耳元で呟いた時
少し跳ね上がったAさん。
その反応に、少し笑えて、こっちも少し落ち着いた。
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layla(プロフ) - かえでもちちさん» コメントありがとうございます!凄く嬉しいです！待っててください！笑 (2019年4月4日 23時) (
レス) id: 7604ca25db (このIDを非表示/違反報告)
かえでもちち(プロフ) - 夢主が上の立場というのは中々無いので面白いです！更新楽しみにしています！ (2019年4月4日 22時) (レス) id: f78011fcab (このIDを非表示/違反報告)
layla(プロフ) - るたち。さん» コメントありがとうございます!まだ少し遅くなりそうですが、調子が乗ってきたら、たくさん更新するので、待っててくださいね！ (2019年1月21日 23時) (レス) id: 25993da8da (このIDを非表示/違反報告)
るたち。(プロフ) - 更新愉しみにしていますね(´ｰ｀) (2019年1月21日 14時) (レス) id: a23aa7a3dc (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：layla | 作成日時：2018年9月1日 12時
