【歌い手】ウサギ男子とネコ男子【そらまふ】

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そらる side


荒く息をするまふまふは、天月に背中をさすられながらも涙を流している。

正直、全くと言っていいほど状況把握ができてない。
…こいつらの間には何があったんだよ。


でも、りぶが。

りぶが、凄く傷付いたように顔を歪めるのにはきっと理由があるはずで。


「お願い...お願いだから、もうAを解放して、僕から奪わないで、ッ！」

久しぶりに聞いた耳を劈くようなまふの叫び声。


ろんさんとれをるさんは驚いたように肩を竦める。
天月と俺は慣れてる。

りぶは、まるで何も聞こえていないように。
俯いて唇を噛んでる。


「まふくん、ごめん。」
「何を今更謝って、ッ！！！」

「俺今から、話つけてくるね。」


ふと顔を上げたりぶの目には決意が見えて。

「は！？で、でも、」
「よし。りぶ行って来い。」

まふまふの言葉を遮るように声を出した。
此処でケリ付けないで、いつ付けるんだ。


りぶが走って出て行った。

そして訪れる沈黙。
響くのはまふが鼻をすする音だけ。



そんな中、口を開いたのは予想外の人で。

「私が、私が悪いんです。全部話します。」


………

「れをるさん。どういうこと。」


彼女は確かに儚く爽やかに微笑んだ。

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