六つ目、白い物体 ページ8
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背負っている刀に
もうどのくらい日が経ったのか、数える数字が分からなくなってから考えるのを止めた。無知に近いAは10が限界だった。
実際には数ヶ月経っており、奪う事でしか食べれないAの身体は満足に成長出来ずに小柄な体型だった。
そのせいで周りには実年齢より幼く見えたので、背負う刀欲しさに襲われる事が多々あったが、武術の才能があるのか苦ではなく逆に楽しく感じた。
目的地に着くまでにたくさんの人殺しをしてきた。たまに白い物体が襲い掛かったがそんなに強くなく、難なく殺す事が出来た。
周りの景色と地区の風景が何度も変わっていたが、今までより更に
そろそろ目的地に着くのかと思っていたが、遠くの方で悲鳴が聞こえた。冷めた性格をしているからか、正義感なんて無いがピリピリと肌に感じ、強い者がいるのではないかと期待する。
傷だらけの脚で走った先には今まで見てきた白い物体より更にデカく、素早かった。明らかに今までより強いと確信したAの口角は上がる。
己の
「!」
思ったより硬い白い物体に不思議に思ったが、更に突き進む。ただやられるだけの白い物体ではなく、長い
幼いゆえか、実力不足か白い物体には致命傷は与えられない。近くに落ちている木の枝を握り、再び襲う。
目玉だと思う場所に思いっきり突き刺した。
「ギャアアアアア!!!!」
良しと思ったが激怒した白い物体はAの脚に触手を巻き付け地面へと叩きつけた。
「きゃあああ!!!!」
住民の悲鳴が聞こえると共にAの身体は激痛に襲われた。
(あぁ、わたしにもっと力があれば)
離さぬように強く握った刀をぼんやりと見つめると刃紋が動いたような気がした。まるで自分の名を呼べと訴えているようだった。
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yui - いいお話ですね!頑張ってください! (2019年11月28日 0時) (レス) id: a956401359 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:水無月 | 作成日時:2018年11月4日 3時