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三十四粒目の雨 ページ36




「浮いた・・・っ!?」


「逃げる気かいこの・・・」


驚く二番隊副隊長の大前田希千代(まれちよ)が驚き、射場が向かうが元柳斎に止められる。


「あの光は『反膜(ネガシオン)』というての、大虚(メノス)が同族を助ける時に使うものじゃ。
あの光に包まれたが最後、光の内と外は干渉不可能な完全に隔絶(かくぜつ)された世界となる。大虚と(たたこ)うたことのある者なら皆知っとる。
あの光が降った瞬間から、藍染には最早触れることすらできんとな」


誰もが悔しそうな顔をする中、Aも少し眉間に皺を寄せる。



「・・・・・・・・・」


ギリッと握る手が軋むほど強く握るAに藍染はただ微笑みながら見ていた。



「・・・何の為にだ」


「高みを求めて」


「地に堕ちたか、藍染・・・!」




浮竹の問いに藍染は淡々と答える。浮竹は怒りをあらわに藍染を睨み付けた。



「・・・(おご)りが過ぎるぞ浮竹。
最初から誰も、天に立ってなどいない。


君も、僕も、神すらも。だが、その耐え難い天の座の空白も終わる、これからは」



眼鏡を外し、髪を掻き上げオールバックにすると外した眼鏡を砕いた。



私が天に立つ




さようなら死神の諸君。そしてさようなら旅禍(りょか)の少年。

人間にしては君は実に面白かった。」



完全にあちら側に行く前に藍染はAを見る。




「さようならA。

君は私の良き理解者だったよ」


「惣右介、貴方が何をしようが勝手だけど・・・こちらに危害を加えるようならば容赦はしない」



いつも通りのAの声を聞きながら、あちら側に進むと裂けた空間は大きな音を立て閉ざされた。

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設定タグ:BLEACH , 尸魂界篇 , 阿近   
作品ジャンル:アニメ
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水無月(プロフ) - 凪さん» ありがとうございます!少し弱気になっていましたが周りのおかげで立ち直る彼女を書く事が出来て良かったです。続編もぜひ楽しんでください!! (2019年3月18日 21時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
- 「漫ろ雨には傘を」完結お疲れ様です!後半では元気になった夢主を見ることができて楽しかったです。続編も頑張ってください! (2019年3月18日 20時) (レス) id: bdcdacdab6 (このIDを非表示/違反報告)
水無月(プロフ) - 凪さん» ありがとうございます!お待たせしてしまい申し訳ないです。これからも頑張りますので楽しんでください!! (2019年2月5日 16時) (レス) id: d9fcb2d7ae (このIDを非表示/違反報告)
- 更新お疲れ様です!ずっと楽しみにしてたので本当に嬉しいです。これからも頑張ってください (2019年2月4日 14時) (レス) id: bdcdacdab6 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:水無月 | 作成日時:2018年12月8日 5時

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